最近のOutlookに触れていないので直接的な比較はできないが、ユーザインタフェースの印象はOutlook 2007あたりとかなり似ているようだ。フリーソフトだが、機能はかなり充実しているので、個人レベルの利用であれば不自由はないだろう。(ちなみに有料の「EssentialPIM Pro」になると、GoogleドライブやiCloudといったクラウドストレージとの連携やマルチユーザでの使用、To Doや住所録などのアイテムに対するファイルの添付、連絡先のグループ管理、To Doアイテムに対する連絡先(関係者や担当者)の割り当て、To Doアイテム用のテンプレート作成といった機能も利用できるようになり、“グループワークのためのツール”という性格がぐっと色濃くなってくるようだ)
「EssentialPIM」は多言語対応だが、公式リリースされているアーカイブには日本語用設定は含まれていない。ただし、旧バージョン(5.57)向けにユーザが公開しているランゲージファイルがあり、組み込むことで日本語化できる。ランゲージファイルのセットアップに特に難しいところはなく、ダウンロードしたファイルを専用フォルダに入れるだけ。実際にざっと使ってみた感じでは、バージョンの違いによる表示のトラブルなどもないようだ。
PIMに慣れた方なら英語表記のままでも基本的な操作に問題はないだろうが、ダイアログの表記が日本語化されるだけで、かなり機能を理解しやすくなる。本格的に使い込みたい方は、試してみることをお勧めする。
なお、ユーザインタフェースの日本語化とは関係ないが、筆者が試用した範囲においては、送信メールの本文が一部文字化けする現象が見られたので、一応ご報告しておく(受信メールでの文字化けは確認できなかった)。
(福住 護)