パソコン用フリーソフト「Secretbook for Password」は、多機能性とオンラインとの親和性を排除し、シンプルな操作性とセキュリティを重視したパスワード管理・生成ソフトです。ソフトの特徴
特徴は、
- 「鍵」を物理的に管理するとこで、より安全なパスワード管理が行えるキーファイルシステム
- “小さな画面で小さく動く”必要な情報のみを表示することで、会社など公共の場で目立たない操作を可能にするステルス設計(ショルダーハッキング防止)
- 多機能性やオンラインとの親和性を排除し、セキュリティを重視したシンプルな設計
です。「Secretbook for Password」では、セキュリティの要として、キーファイルシステムを取り入れています。ログインパスワードひとつでアクセスできるという利便性は、裏を返せば脅威にもなります。このソフトを動かすには、ログインパスワードとキーファイルの二つが必要となります。また、キーファイルをUSBメモリに保存し、物理的な“鍵”の役割を持たせることで目に見えるセキュリティ対策が可能になります。
会社や外出先など、人目の多い公共の場所でパスワードを検索するケースを想定して、そのときに必要な情報だけを表示し、パスワードについては最後まで表示させずに検索作業を終える“ステップ検索”を取り入れています。マウスを使わずにキーボードだけですばやく検索することも可能です。
このソフトには、セキュリティに関連するいくつかの機能はありますが、基本は「登録」と「検索」の二つの機能が中心となります。なるべくシンプルに、安全なパスワード検索ができるように配慮しました。
ソフトの詳細、使い方、スクリーンショット、動画など下記のサポートページにて公開しております。
https://sites.google.com/site/secretbookforpass/
開発の動機・コンセプト
開発を進める中で、より安全なデータ管理、情報セキュリティについて考えたとき、次の言葉が浮かびました。「何万もの顧客情報を盗み出すより、目の前に立っている人の胸ポケットに入ったUSBメモリを盗み出す方が難しい」。家の鍵や通帳、クレジットカードなどは、どうすれば安全に管理できるのかを誰もが知っています。形のない情報に比べ、物を管理することはわかりやすく、はっきりとしています。そこで情報を“物体化”することで安全性が向上すると考えました。キーファイルの仕組みは、セキュリティトークンなどにも使用され、特に目新しい技術ではありませんが、パスワード管理に取り入れるには最適な仕組みだと考えます。
機能・デザイン・操作性
セキュリティの向上と機能性、利便性の追求は、必ず相反する関係です。しかし、セキュリティに100%の比重を置くと、ソフトとしては機能しません。そこで、パスワード管理において必要となる基本機能、セキュリティ向上に役立つ機能のみに限定し、ソフトに装備しました。
デザイン、操作性については、ショルダーハッキングを想定しました。例えば、肩越しに覗き込まなくても、遠くから解像度の高いカメラでパソコンを撮影して、あとで画像解析を行うというケースもありえます。その場合、パスワードの検索や登録など、ソフトを操作しているときが情報を盗まれるリスクが最も高まります。そこで最小限の情報表示、小さく目立たない画面設計、すばやい操作ができるという三つの要点を満たす必要がありました。試作開発を進めながら、現在のデザインになりました。
今後の予定
“小回りの効く、手に馴染んだ”操作性に関しては、まだ改善の余地があると考えています。機能の追加については、現段階で大幅なものは予定しておりませんが、新しいアイデアなどがありましたら、別の新製品としてあらためて公開する予定です。
このたびは「Secretbook for Password」に関心を寄せていただき、ありがとうございます。
(human and information)