アーカイブファイルの解凍に目的を絞りつつ、豊富なオプションでユーザの好みに応じた使い方ができるところが特徴。アーカイブの内容を確認せずにいきなり解凍したい人や、複数のアーカイブファイルを一気に解凍することが多い人には特にお勧めだ。解凍専用ソフトといえば、デスクトップを含む特定のフォルダをあらかじめ指定しておくものが多いが、「ExtractNow」ではさらにマクロ(メタ文字)を使って細かく指定することが可能だ。初期状態では{ArchiveFolder}\{ArchiveName}\という指定になっていて、アーカイブが存在するフォルダの中にアーカイブファイルと同名のフォルダが作成され、当該フォルダに解凍される。そのほかにもアーカイブファイルの拡張子まで含む名前(ArchiveFileName)をつけたり、アーカイブの拡張子名ごとにフォルダを作成したりと、さまざまな設定が可能だ。
さらには、一つひとつのアーカイブを処理し終わるごとにコマンドを実行したり、すべてのアーカイブを処理し終えたあとで実行したりできるようなオプションもある。解凍が終わったアーカイブはごみ箱へ移せる(削除する)ほか、特定のフォルダへ移動させること可能だが、この場合もマクロを使って指定できる。一括解凍後のファイル管理を大幅に省力化できるだろう。
やや残念だったのが、表示言語の選択リスト内に日本語がない点。せめて日本語化されていれば、機能への理解もより深くなると思われるので、今後のバージョンアップで日本語がサポートされることを期待したい。
(福住 護)