ソフトを開発しようと思った動機、背景
もともとは自分自身で使うためにファイアウォールを探していました。基本的に現在の「TinyWall」のようなファイアウォール(コンパクトで使いやすく、安全で無料)がほしかったのですが、当時はありませんでした。自分自身が開発者であることもあり、「それならば、自分で作ろう」となったわけです。開発しながら、たびたび思うことがありました。それは「私が使いやすいと感じるものであれば、ほかの人も使いたいと思うのではないか。公開しない理由はない」ということ。数多くのフィードバックを寄せてくれたコミュニティの方々のおかげもあり、「Wilders Security」のフォーラムで最初のアナウンスをしたときに比べて、「TinyWall」は格段の進歩を遂げています。
開発中に苦労した点
「TinyWall」には、さまざまな期待──私自身のものもあれば、コミュニティから出されたものも──がかけられています。私自身はまず、安全性を確保しながら、使いやすさも損ねたくはないと考えていますが、より多くの機能を望む人もいます。「TinyWall」の開発において最も大変だったことは何か? 率直にいえば、使いやすさ・安全性とユーザの要望とのバランスを取ることです。
ユーザにお勧めする使い方
まず申し上げておきたいのは「『TinyWall』はホームユーザ向けのファイアウォールである」ということ。ビジネス用途のコンピュータやアクティブディレクトリのコンピュータ、リモートサーバにはインストールしないでください。これらのマシンには、「TinyWall」がターゲットとするホームユーザとは異なる機能が必要だからです。
それ以外であれば、お勧めの使い方は実にシンプルです。「TinyWall」をインストールし、インターネットにうまく接続できないアプリケーションがあったら、ホワイトリストに追加してください。私のお勧めは、【Ctrl】+【Shift】+【W】で「ウィンドウを選択して許可」する方法です。ホワイトリストが正常に機能しているかどうかを確認するために、「TinyWall」の提供するブロックリストも時々は覗いてみてください。
今後のバージョンアップ予定
基本的に「TinyWall」は常にメンテナンスモードにあります。これはつまり「近い将来に大きな機能追加などの予定はないが、さまざまな小さな問題を改善し、アップデートし続けている」ことを意味します。次回のアップデートは今夏の予定します。Windows 8.1でのWindows Updateに対応するほか、いくつかのバグフィクス、新たな2言語への対応を行い、古い証明書を新しいものと取り替えます。
新しい機能として私が最重要視しているもののひとつは、サーバ側のHostsファイルを手動ではなく、自動更新することです(これでユーザは私が手動更新するのを待つ必要がなくなります)。
(Karoly Pados)