プレイ時間は一周が1時間から1時間半ほど。手ごろなボリュームのホラーアドベンチャーだ。西洋系のホラーのように「プレイヤーをギョッと驚かせる」というよりは、和風ホラーの特徴である無気味さ、怖さがジワジワとくるような演出が特徴となっている。驚かせる要素が少ない分、あらかじめ来ることがわかっていても無気味な演出が多く、2回目以降のプレイでも雰囲気が壊れることのない怖さがある。グラフィックは基本的に“ありもの”だが、シナリオ・演出はいずれもよくできている。画面による演出はもちろん、サウンドによる演出も重要な役割を果たしている。プレイ中の音量は決して0にしないことをお勧めする。
エンディングの種類は、オマケを含めても3種類しかなく、物語の結末を変えるのはかなり大変。エンディングを見たあと、コンビニバイトの後輩からヒントが提示されるので、ヒントをもとに頑張っていただきたい。
(秋山 俊)