家族構成や一門の関係をわかりやすく表現できるソフト。背景画像と組み合わせたポスターや家族関係をまとめたレポートを作成することも可能。「Family Tree Builder」は、詳細な個人情報をベースに一族の歴史をたどったり、ハイクォリティなチャートを出力したりできる家系図作成ソフト。家族関係を表す系図ビューを中心に、写真や動画などのマルチメディアファイル一覧やチャート、レポートなどを切り替えて利用できる。Ver.7ではUnicodeがサポートされたほか、オンラインサービスとの連携機能や検索機能が強化された。
メイン画面左側には文字列検索機能付きの人名リストが表示され、リストで選んだ人物を系図上に呼び出したり、その人物の写真一覧を表示させたりすることができる。
登録できる個人情報は、名前や住所、生没年月日、経歴、住所、最終学歴、宗教、国籍、写真、身長、体重、目や髪の色などの身体的特徴やDNA情報など。さらに職歴や業績、洗礼の方法など、その人にまつわる詳細な事実を記録することも可能で、それらを証明するWeb記事や写真などの「ソース」も登録できる。
個人情報に加え、親子や婚姻といった人物間の関連性を登録することで、系図ができあがる仕組み。系図ビュー上には「世代」スライダーが用意され、続柄の表示範囲を三世代(親〜本人〜孫)、五世代(祖父〜孫)、七世代(曾祖父〜ひ孫)から選択できるようになっている。
系図ビュー上では配偶者や親を簡単に追加することが可能。名前や個人に関する事実をキーに検索を行うこともできる。検索の上級オプションではメモや写真、家族構成などの条件を追加することも可能だ。
個人情報の詳細ダイアログでは写真や文書ファイル、動画・オーディオを管理することも可能。登録したこれらのファイルは「写真」ビューにまとめられる。
「写真」ビューは、家系図全体(プロジェクトと呼ばれる)に関連するすべてのメディアファイルがまとめられた管理センター。全ファイルの一覧表示に加え、選択した人物に関するファイルだけを絞り込み表示したり、ビューアを起動して表示したり、スライドショウ再生を行ったりできる。
写真では、撮影場所の説明やメモを入力できるのはもちろん、写っている人物の情報(家系図に登録された人物データ)や異なる角度から撮影された写真のデータなどを記録することも可能。顔の部分にマークを書き加えることで、複数の人物が写っている場合に「それが誰であるか」を簡単に特定できる。
そのほかにも、
- 先祖だけや子孫だけなど、さまざまななレイアウトで写真入りの家族構成図を作成できる「チャート」
- 人名や生没年などの基本情報や関係性だけがテキスト主体でまとめられた「レポート」
- 一族に関連する場所を世界地図上に表示させられる「マップ」
- プロジェクトを完成させるために必要な作業を登録しておける「ToDo」
など、さまざまな機能が用意されている。作成した家系図(プロジェクトデータ)は、オンライン上の家系図作成サービス「MyHeritage(http://www.myheritage.jp/)」と連携する。従来はアップロードのみだったが、Ver.7では双方向の同期が可能となり、Web上で修正したデータを「Family Tree Builder」に取り込んだりできるようになった。特に重要な個人情報や個人的なメモなどは非公開に設定することも可能だ。
さらに、
- 家系図に記録されたさまざまな情報をもとに、関連のあるほかの家系図を探し出せる「Record Matches」
- ある家族とほかの家族で一致する可能性のある人物を探したり、系図を比較したりできる「Smart Matches」
- Webサービス(MyHeritage)上でのデータ検索が可能な「Super Search」
- 関連性の高い人物を検索できる「Smart Research」
といった機能が、より充実した完成度の高い家系図作りを支援してくれる。