独特のキャラクタデザインと演出、そして物語全体を覆う謎が魅力的なアドベンチャーゲーム。出だしは地味目だが、登場するキャラクタが敵味方を問わず、みな個性的なため、ゲームが進むにつれてドンドンと作品世界の中に引き込まれてゆく。崩壊する世界を舞台にし、社会的な問題などをテーマに含んでいることもあって、ストーリーそのものは暗めだが、登場するキャラクタが魅力的なこともあり、全体としてはあまり暗さを感じない。序盤を過ぎると話の展開も早くなり、先が気になって仕方なくなる。演出と雰囲気は抜群だ。
エンディングは、ゲームオーバーを除いて3種類が用意されているようだ。選択肢の数は多めで、シビアなものが多い。選択肢を間違えると直ちにデッドエンドということもある。正規エンドに辿り着くには、かなり難易度が高そうに感じた。
戦闘がジャンケン方式なのは、賛否が分かれるかもしれない。敵の出す手は完全にランダムだそうなので、ここは頑張って勝利していただきたい。
(秋山 俊)