ネットバンキング、ショッピング、各種予約あるいはコミュニケーション──ネットワークの発達により、最近は何でもWeb経由で行うことが可能になった。しかし、そうした重要な用途になればなるほど、心配になってくるのがセキュリティの問題。特にお金が絡む用途だと、セキュリティにはいくら気を配っても行き過ぎということはない。もちろんネットバンキングなど、ダイレクトにお金のやり取りをするサイトではhttpsを使った接続を必須とし、セキュリティにも気が配られている。問題は「それよりもややセキュリティは弱いが、Webでログインすることが必要な、掲示板サイトなどへのアクセス」だ。こうしたサイトでは、場合によっては(パスワードを入力するにもかかわらず)、httpsが使用されていないことも多い。こうした「非https」サイトでは、ネットワークを流れるデータを傍受できてさえしまえば、内容は簡単に判別できる。
「Steganos Online Shield 365」は、こうした「暗号化が使われていないサイト」へのアクセスでも自動的に暗号化を行い、仮にデータが傍受されても、他人からは内容が判別できないようにするソフトだ。VPNという技術を用いて、ネットワークを流れるデータすべてを暗号化する。この方法ならば無線LANなど、比較的他人に傍受されやすいネットワークを使っていても安心だ。
しかし、VPNは外部にサーバが必要となる上、設定も難しい。ネットワークに関する詳しい知識が必要だが、これをワンタッチで行えるのが「Steganos Online Shield 365」だ。実際、インストールしてしまえば、それ以降の操作で普段と違う部分はまったくないといってよく、「使っていることさえ気づかない」という表現がぴったり。無線LANなどを使っていて、Webブラウザ上でパスワードを入力したりすることの多い人には、ぜひお勧めしたい。
(天野 司)