ハードディスクという「土地」をおおまかに区画割りして、利用しやすくしたものがパーティションだ。代表的な使い方としては、ひとつのディスクを複数のパーティションに分割することで、まるで複数のディスクであるかのように使えるというのがおなじみだろう。ところが、しばらくパソコンを使っていくと、この区画割りがアダとなり、かえって使いにくくなってしまうことがある。そんなときでも「AOMEI Partition Assistant Standard Edition」があれば、パーティションのサイズを変更したり、新たなパーティションを作ったりして、より使いやすい形に「再開発」できる。
「システム用のドライブの空き容量が少なくなってきたが、データ用の方はまだ十分に余裕がある」といったときに、パーティションサイズを調整することで、土地を譲ってあげるといったところだ。
フリーながら機能は本格的。市販されている、ほかのパーティション管理ソフトと同等のレベルだ。ユーザインタフェースも同様で、ドライブの総容量や空き容量の表示方法をはじめ、マップ上をドラッグしてのサイズ指定や、設定をいったん保留し、「適用」の実行で最終的な処理を行う(もちろん適用前なら破棄もできる)といったスタイルは、この種のソフトにおけるスタンダードな仕様だ。
オフィシャルサイトやヘルプの記述は英語だが、ソフト自体はインストーラの段階で日本語を選択できる。ダイアログの一部などで簡体中国語らしき文字が見られるケースもあるが、重要な部分はきちんとローカライズされているし、訳語の不自然さなども特に見当たらない。「パーティション管理ソフトははじめて」という人にも使いやすいソフトだ。
(福住 護)