「プログラムを起動するためのトリガーにクリップボードを利用する」という、ユニークなソフト。クリップボードを使ったプログラムランチャといった感覚だが、プログラムの起動以外にもおもしろい機能を備えている。クリップボード上の文字列を特定の文字列に置き換える(または追加する)というのは、いかにもクリップボード監視ソフトらしい機能。また、ログファイルに書き出す機能は、実はなかなか使えるのではないかと思う。ログファイルに保存されるのは、コピーされた文字列とコピーを実行した日時だが、「どんな文字列をどのくらいの頻度でコピーしているのか」がわかる。使い方次第で用途が広がっていくタイプのソフトだろう。
英語版のソフトだが、表示も操作も難しくはなく、問題になることはないだろう。ただ、やや操作に癖のあるところはある。常駐ソフトの場合、設定ダイアログなどのタイトルバーの終了ボタンを押しても、ダイアログが閉じられるだけで、タスクトレイに格納されることが多い。が、「Clipboard Rules」では、ソフト自体が終了してしまう。「トレイに入れる」ボタンを押さなければならないのだが、このあたりは慣れるまで戸惑うことがあるかもしれない。
(土屋 佳彦)