Windows Vista以降、大きく変化してしまったユーザインタフェースに戸惑った人は多いと思うが、「Classic Shell」では、それを簡単にWindows XP以前のものにカスタマイズできる。特に「Classic Start Menu」は、インストールするだけでスタートメニューの外観がガラリと変化し、特に設定も必要ない。以前のインタフェースになじんでいる人にはお勧めだ。デフォルト設定では、【Shift】キー+「スタート」ボタンのクリックでWindows 7/Vista本来のスタートメニューを表示させることができるが、それだけでなく、【Shift】キーや【Windows】キーとのコンビネーションに対して、それぞれに表示されるメニューのスタイルを割り当てることができる。つまり、「ふだんはWindows 7/Vistaスタイルのメニューを使いつつ、場合によってはクラシックメニューを呼び出す」といった使い分けも可能だ。
「Classic Explorer」では、切り取りやコピー、貼り付け用のボタンを備えたツールバーが追加されるが、こちらもそれ以外に「Move To」「Copy To」や「Undo」「Redo」など、さまざまなボタンを追加することが可能。親フォルダへ移動できる「上へ(UpItem)」ボタンを表示させたり、アドレスバーやタイトルバー、さらにはナビゲーションペイン(フォルダツリー部)の表示方法までも細かくカスタマイズできる。
「Classic Shell」という名称からは、単に古いインタフェースに戻すだけの懐古的なソフトを想像されるかもしれないが、実際には「古いインタフェースのよい点を見直して取り入れつつ、自分好みの環境にカスタマイズできるソフト」といった方がよさそうだ。
設定を簡単にリセットしたり、ファイルの書き出しや読み込みが可能だったりするのも便利。新旧バージョンが混在するオフィスなどでユーザインタフェースを統一したいといったケースには特にお勧めできる。
(福住 護)