日本でもいよいよスマートフォンが完全な普及期に入ったようだ。新規で発売される携帯電話のうち、半数以上がスマートフォンになっており、NTTドコモなどでは、この春に発表された新機種すべてがスマートフォン。従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)は新製品がなかったほどで、文字通りスマートフォン一色という状態だ。パソコンとの親和性が高いスマートフォンでは、従来型の「メモリ編集ソフト」は居場所を失うかと思えたものだが、「携帯マスター」の新バージョン「NX7」を見る限りは、そうした心配は杞憂だったようだ。むしろ新しい機能の搭載で「よりその重要性を増してきた」といってもよい。
機能の肝となるのが、やはりフィーチャーフォンとのデータの変換だろう。USBでパソコンと接続するだけでデータをやり取りできるスマートフォンだが、いくらデータを転送できるといっても、それはあくまでパソコン上の代表的なアプリケーションとの間だけのこと。フィーチャーフォンのデータをそのままダイレクトに取り込めるわけではない。
そこで「携帯マスターNX7」の登場だ。「携帯マスターNX7」では、パソコンを経由したデータ変換だけでなく、新機能「クラウド電話帳」のおかげで、クラウドサーバ経由でのデータ変換も行えるようになった。
例えば、フィーチャーフォンでデータをクラウドにバックアップし、これをスマートフォンでクラウドから直接取り込むといった、これまでは考えられなかったような使い方まで可能になった。いくらパソコンとの親和性が高くても、ネットワーク機能が強化されていても、そうした機能をフルに生かすには、やはりできのよい専用アプリケーションが欠かせない。スマートフォンへの移行に、あるいはフィーチャーフォンとスマートフォンとの併用に強力な助っ人となってくれる。
(天野 司)