新しい推測変換エンジンを搭載し、より効率的な日本語入力を実現した「ATOK」の新バージョン。「ATOK」は、変換精度の高さに加え、多彩な入力支援機能や校正支援機能を備えた高機能日本語入力システム。“正しく美しい日本語入力”を実現する。新バージョン「2012」では、推測変換エンジンとして新テクノロジー「AS(Advanced Suggest)エンジン」を搭載し、推測変換機能が大幅に強化された。「ATOK」誕生30周年記念の特典辞書が付属する。
入力途中で変換候補が表示される推測変換は、新たに搭載された「ASエンジン」により、一層強力になった。従来のように入力中だけでなく、入力文字列を確定後も、それに続く候補が表示される。候補は「ATOK」辞書と確定履歴から推測され、よく使う表現や最近入力した内容も候補となる(例えば、本稿を書いている確定履歴が反映されるため、いま「日本語」と確定させると、「入力を」「入力」などが候補として表示される)。
推測変換は、地名や人名にも同様に適用される。「東京都」と確定させると、「千代田区」「港区」など、続いて入力されると推測される地名が候補になり、「澤」で確定させると「穂希」が候補になる。最新のトピックが辞書に反映されていることが、この例からもわかるだろう。
推測変換の強化により、訂正機能でも先読み予測ができるようになった。従来は変換操作をしてから指摘された慣用句やことわざの誤りを、読みの入力中に先回りして指摘してくれる。「まとをえ」と入力したところで「的を得る」と入力するだろうと推測し、「当を得る 《訂正》」「的を射る 《訂正》」と誤用を指摘してくれる。
新バージョンの「ATOK」ユーザを対象にしたキーワード配信サービス「ATOKキーワードExpress」もスタートする。日々生まれる新しい言葉、話題の固有名詞などを収集し、自動的に「ATOK」に反映させるクラウドサービスだ。ユーザが興味のある分野を選択すると、当該分野に関係したキーワードをネットワークで配信し、「ATOK」に登録する仕組みだ(筆者注:本稿はサービス開始前に執筆しており、「ATOKキーワードExpress」は実際には使用していない)。
そのほか、候補ウィンドウのデザインを変更できるようになり、さらに[プレミアム]版付属の電子辞書「明鏡国語辞典」「ジーニアス英和辞典」「ジーニアス和英辞典」「会社四季報 企業名変換辞書」が最新版になった(「ジーニアス英和辞典」は従来のものが最新版のため、変わっていない)。
※本稿は発売前のβ版をもとにまとめられています。製品版とは内容が異なる場合があることをあらかじめご了承ください。(編集部)