「とにかく自由度が高く、歯ごたえがある」というのが筆者の印象。特に最初は、キャラクリエイト後に何をしてよいのかわからず、戸惑うかもしれない。オープニングで出会う光の巫女「リン」が、近くの街への行き方を教えてくれるので、まずはその通りに行動しよう。街へ着いたら、武器・防具・消費アイテムを買ったり、宿に泊まったり、クエストを請け負ったりできる。何をするにもお金が必要ということで、最初は地道にお金を稼ぐ。ゲーム序盤は、各国を巡りながら、簡単にできるクエストの輸送がお勧め。そのほかでは、街中にある箱や壺をピッキングするのも簡単だった。ただし、街中でのピッキングは夜にやらないと名声が下がってしまうので注意。ある程度戦闘に慣れたら、ランダムマップの廃墟でピッキングするのもよい。ランダムマップでは、釣りをしたり、畑で作物を栽培したりすることもできる。生産系のやり込みが充実しているのは、筆者としてはうれしかった。
中盤以降は時代が移り変わり、ストーリーもおもしろくなってくる。序盤は難易度や自由度の高いシステムに戸惑うかもしれないが、ゲームを進めてゆくうちにすぐに慣れ、はまり込んでゆく。キャラクタや背景のグラフィックも美麗で、各国を回るのが見た目の面でも楽しい。
「巡り廻る。」を隅々まで楽しむには、おそらく100時間以上は必要となるだろう。戦闘に明け暮れるもよし、釣りばかりを楽しむのもよし、各国をぐるぐるまわるもよし。自分のプレイスタイルを確立して、「巡り廻る。」の世界を堪能していただきたい。オープンワールドのRPGを好む人に、ぜひ遊んでもらいたい作品だ。
(早川 陽子)