シンプルなアプリケーションランチャ、といってよいと思う。シンプルとはいえ、機能は十分なものがあり、また、シンプルであることが大きなメリットになっている点が「Appetizer」の特徴だ。例えば、このソフトには「ページ」という概念がない。多くのアイテムを登録する場合、一般的なランチャでは、ページでアイテムを分類することが多い。「ページ」を作って、そこにアイテムを置くというやり方だ。
一方、「Appetizer」ではアイテムが多くなってしまったときの対策としては、アイテムのグループ化をすることになるが、この「ページ」と「グループ化」は似ているようで決定的に違う点がある。「ページ」には「どのページにも属さないアイテム」は存在しないが、「どのグループにも属さないアイテム」は存在できる。つまり融通が利く、というか決まりごとがユルい。
さらに例を挙げるなら、表示するアイコンの数も同様。縦n個×横m個と、表示されるアイコンの数を設定するソフトもあるが、「Appetizer」ではバーの大きさに追従して決まる。わざわざ設定する必要がない。こうした決まりごとのユルさは、使いやすさに通じる。とても快適に使えるアプリケーションランチャだ。
(土屋 佳彦)