社会人、特にサラリーマンにとって、労働の成果が最も明確に反映されるのが、言うまでもなく「給料日」だ。しかし最近では、多くの会社で給与は「銀行振り込み」という形で支払われる。このため「給料日」を実感するのは、現金を手にしたときよりも、「給与明細」を受け取ったときということが多い。給与明細には、もらえる金額だけでなく、差し引かれる金額──すなわち税金や保険料、年金といったさまざまな「控除」金額など──も書かれ、詳しく知らない者にとってはいったい何がなにやらわからないことが多い。もらう側でさえこういう状態なのだから、支払い側、つまりこれらの数字を計算する側にとって、その手間たるや大変なものだろう。
もちろん、そこまで大変であるからこそ、大きな会社では専門の経理担当の人員を割り当てたり、あるいはその会社専用に作られた経理ソフトなどを使ったりする。そこまでできない小規模な事業所などでは、パッケージソフトや、あるいはExcelなどの汎用ソフトを使って計算をこなしたり、よりひどい場合には、電卓で手計算をしたりいったことになる。
「給与計算ソフト『Q太郎』」は、まさにそうした中小規模の事業者にとって福音となるアプリケーションだ。とにかく、使用するにあたって覚えなければならないことが少ない。もちろん、他人に給料を支払う上での最低限の知識は必要となるだろうが、実際に操作しなければならない部分は、本当に必要最小限に抑えられている。にもかかわらず、自動計算機能はかなり充実している。毎月の給与計算に四苦八苦している使用者の方々には力強い味方になるのではないだろうか。
(天野 司)