シューティングとアドベンチャーとがバランスよく組み合わされた良質のゲーム。立ち絵のグラフィックや随所に挿入される一枚絵のグラフィックが非常に美しい。普通にプレイしてもそれなりにおもしろいゲームとして楽しめるだろうが、「ありふれたホシの終末期+」の真の魅力を引き出すには、ちょっとした意識の変革が必要だ。(同種のゲームをプレイするような感覚で)エンディングを目指して一直線にミッションをクリアし続けるだけでは、ゲームの魅力の半分も理解することができないだろう。
ゲームの真の目的は、ストーリーを進めることそのものにはない。それよりもむしろ、ミッションやトレーニングで稼いだAPを使い、第二小隊のメンバーとの会話を楽しみながら、自キャラを育成すること、そして各ミッションに設定されたエクストラミッションをクリアすることにある。
もっというならば、フリータイムとミッションを何度も繰り返すことによるやり込みこそが重要。やり込めばやり込むほど味が出てきて、どんどんとおもしろくなってくる。そのためのモチベーションを引き出す仕掛けとして、各種のサイドストーリーやギャラリーといったオマケなども用意されている。
本バージョンでは通常期間と終末期の二期にミッションが分かれているが、終末期ではフリータイムを利用することはできないので要注意。ただし、終末期をプレイしたあとでも、いつでもタイムシフトで通常期間に戻ることができる。
(秋山 俊)