今回のバージョンアップで目玉といえる機能強化は、セービング設定を目的別/アプリケーション別に保存できるようになったことだろう。「ユーザからの要望が多かった」とのことだが、それも当然で、これはとても重要なことだ。「印字品質が許容できる範囲でインクを節約する」ことに、否定的な見解を持つ人はいないだろう。まず10人が10人とも「やった方がよい」と言うに違いない。ところが実際になかなかそれができないのは「面倒だから」だ。どんなによいことでも、やるのが面倒なことはなかなかできない。
文書の中にはセーブなしで印刷したいものもあるが、セービング設定を文書によって変更するのは、明らかに「面倒なこと」に含まれる。「いちいち変えるのが面倒だから、ゼロセービングにしとけ」では宝の持ち腐れだ。
「inksaver4」では、この面倒がなくなった。少なくとも最小の手間で設定の切り替えを行えるようになった。より実効性の高いソフトになったといってよい。
(土屋 佳彦)