ソフトを開発しようと思った動機、背景
機能的な説明は上でご紹介いただいた通りですが、巡回型の一括ダウンローダによる自動保存ではなく、ブラウザで偶然出合った画像をその場で「名前を付けて保存」するときに、いつも保存ダイアログで右往左往するのを何とかしたいと思っていたのが、そもそもの背景です。新規フォルダを作るべきか、ひとまず「マイピクチャ」に放り込んでおくか、おっと同じ名前がすでにあった、などなど……。「きちんとやるには手間が掛かる」「手抜きで済ませば、あとから大変」「とかく保存は面倒だ」というのがずっと思っていたことでした。半ば諦めつつも、何とかなりそうなものを探していましたが、どうもそれらしいものがないので、結局いつもの「なければ作るか」になりました。面倒くさがり屋が作った横着ツールの典型のようなものです。開発中に苦労した点
格納先は多くの一括ダウンローダ等と同じく、URL構造を反映した階層フォルダ形式にすることにして、どうすれば簡単な操作で保存できるかを検討しました。最終的にはInternet Explorer(以下、IE)の右クリック(コンテキスト)メニューへの組み込みに落ち着きましたが、整合性や一貫性を考慮して、プログラムは最初から一つにまとめ、
- 単独で起動されたら、IEレジストリへの登録や基準フォルダなどの環境設定
- IEから起動されたら、階層フォルダで画像保存
と切り分けるようにしています。この形の構造は、「うっかり上書き」を未然に防ぐ編集アシスト「テンポラりん」、ショートカットのリンク先があるフォルダを開く「ご近所さん」などですでに実績があり、その応用形です。しかし、何しろ「こうすればできるハズだ」から出発しているので、まずはIEレジストリ内の右クリックメニューに組み込む設定や、呼び出しを中継するJavaScriptの中身なども手打ちで作り込み、それぞれ動作検証していきました。何とか全体が意図通りに動くものになったところで、今度はそれらを他の環境でも自動的にできるように汎用化していくという、かなりボトムアップ的な工程を経てできあがっています。
ユーザにお勧めする使い方
対象画像をとにかく手軽に、かつ正確なフルパスで保存できるというのが特徴ですが、保存後に確認ダイアログのサムネイル上で右クリックすれば、ローカルメニューが表示されます。ちょっとした編集処理などをその場で行うことができるので、ぜひご活用ください。なお、位置付けとしてはあくまでも「偶然出合った画像をその場で保存」するための小道具です。最初からサイト内の多数の画像を次々に保存していくような場合には、目的に合った一括型のツールをお探しいただいた方がよいと思います。
今後のバージョンアップ予定
とりあえず見えている予定はありませんが、世の中のブラウザはIEだけではないので、Firefox、Chrome、Operaなどへの対応も必要かなぁと思いますが、現状では未定です。
その他
「掘れリス君」……掘るのは階層フォルダだとしても、なぜリスなのか? というのは、約100年前にホレリスさんという人がいたからです。もちろんその時代にパソコンはありませんでしたが、どういう人だったのか、興味のある方は検索してみてください。
(沌珍館企画)