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	ベクターソフトニュース - 1999.04.28

	野球日和　Ver.1.0 監督として草野球チームを率いる育成型シミュレーションゲーム ■Macintosh　■シェアウェア

	■試合中のプレイは1選手に対して1球で行われるので、スピーディ 草野球チームの監督となって指揮を執っていくという、育成型のシミュレーションゲーム。ゲームは、まず最初に自分のチームを作成するところから始まる。チーム名を決めると選手は自動的に生成されるが、バランス重視型か個性強調型といったチーム作りを楽しめる。 ゲームは4月から始まる。第1週から4週まで練習を行って最後に試合という月単位のスケジュールを8月まで繰り返し、9月になるとトーナメント形式の大会が開かれてシーズン終了となる。通常のゲームモードのほかに練習試合モードがあり、プレイヤーが育成したチーム同士で対戦できるようになっている。試合は、守備ならピッチャー、攻撃ならバッターやランナーに対してメニューから簡単な指示を与えるという形式で進む。例えば攻撃側であれば、エンドランや盗塁といった指示も出せる。チームは20名の選手で構成されるが、ベンチ入りできるのは16名まで。練習、試合を通して監督の娘が進行役となり、アドバイスやヒントを与えてくれる。 HyperCardのスタックとなっているので、実行にはHyperCardまたはHyperCardプレーヤが必要。HyperCardのメモリ割り当てを9000Kバイト以上に設定したり、カラー表示を256色にする、仮想メモリをOFFにするといったMac OS側での設定が必要。 ●

	ゲームを開始しても最初のうちは練習ばかりで、退屈に感じられるかもしれない。特に、体力、集中力、腕力、走力などといった選手の能力を示すパラメータが細かく設定されているので、選手の特徴を把握するのに苦労する。しかし、腰を落ち着けてじっくりプレイしてみると、なかなか楽しめるソフトに仕上がっているようだ。 プレイはかなり単純化されていて、バッターひとりに対して1球勝負となっている。つまり投球を1球ごとに指示するというような細かい部分を省くことでゲームの進行をスピーディにしている。こういう点は野球マニアにはもの足りないかもしれないが、筆者のように野球について常識的な知識しかない程度でも、それなりに楽しめそうだ。 もちろん戦術面でシンプルな代わりに、練習で選手をどう育てるかという部分に大きな楽しみがあるのはいういまでもない。 HyperCardを使っているせいか、動作は軽快とはいかないようだが、これものんびりと草野球を楽しむ気になればそれほど気にならない。タイトル通りほのぼのと草野球を楽しむつもりでプレイしたい。 （福住 護） 《スクリーンショット》　練習で選手をどう育てるかがポイントとなる 《スクリーンショット》　試合開始前の先発オーダー登録で気分も盛り上がる 《スクリーンショット》　プレイはメニュー形式のシンプルなものだ 【作　者】 Zesty Ltd.　さん 【作者のホームページ】 http://www.angel.ne.jp/~zesty 【動作に必要なソフト】 HyperCard（プレーヤ） 【シェアレジ作品番号】 SR009882 【補　足】 シェアウェアだが、特に試用期間、機能限定等は設定されていない

	「野球日和」の作成は、私たちのゲーム創りの「核」であるキャラクタ作成ユニット「モンスターエンジン」の応用を考える過程で、「集団を表現すること」に、大好きな「野球」をテーマにして挑戦してみようと思ったのが企画の発端でした。 開発の中で、最も問題になったのは「試合の表現」でした。通常、この手のゲームは「1球1球きちんとコマンド入力する」タイプか、試合の中の「重要な局面のみで細かい指示を行う」ものが多いようです。「野球」という競技を考えたとき、アウトカウントは重要な要素ですが、私たちは、それをあえて「コマンドの成功確率に加味する」ことで排除し、「一勝負ごと」に、RPG風の「コマンド戦闘」を行うことで、試合の全体をスムーズにプレイできるようにしました。 「野球日和」は、代走や代打などの戦略にも対応しています。しかし、あえて「厳密な野球シミュレーション」にはしませんでした。好みのチームに育て、采配して、「自分色」の野球を楽しむ……。そのような楽しみ方をしていただければ、幸いです。 私たちは近日、専用のチームエディタの発表を予定しております。このツールで作成したデータをもとに育成することが可能ですので、より「自分色」の野球を楽しむことが可能になると思います。こちらのほうもどうぞよろしくお願いいたします。 （「野球日和」クリエイティブディレクター ・ 横地 利哉（Zesty Ltd.））
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