グラフの作成も可能な高機能電卓ソフト。一般的な数学関数や定数にも対応する。「リニアンプロセッサー」は、さまざまな数学関数が内蔵された高機能電卓ソフト。括弧が含まれる数式も通常表記のままに入力することができ、すべての入力が完了してから処理を実行できる。「計算過程を見ながら、数式の記述ミスを探す」といったことも可能だ。グラフ作成機能では、美しいグラフを簡単に作ることが可能。プログラムはJava言語で記述され、Java Plug-inがインストールされた環境であれば、Windowsのほか、MacやLinuxなどでも利用できる。
使用できるのは、数学関数および数学や物理で使われる代表的な定数類。関数では、指数関数、対数関数、三角関数、逆三角関数、双曲線関数など17種類を、また定数では、円周率(π)や自然数(e)といった数学定数、プランク定数、重力加速度などの物理定数、ボルツマン定数、アボガドロ数など、計12種類を使用することが可能。さらに、ユーザが任意の値をセットできるx、y、t、kの各変数を使用することも可能だ。
定数や変数は、数式中では < x <のように<<で囲んで使用する。例えばsin( < pi < / 2)という式を入力した場合、sin(π/2)と解釈され、答えは1.0となる。
変数では「あらかじめ変数を含む式を入力し、あとから値をセットして計算する」といった使い方ができる。例えば、あらかじめ < x <^2+< x <+1という数式を入力しておくと、xに1をセットすれば3、xに2をセットすれば6といった答えが得られる。
便利な「計算過程ディスプレイ」も搭載する。括弧や関数が含まれる複雑な計算式では、どのような経過を辿って計算されたかがわかるよう、「計算過程ディスプレイ」に途中の数値が表示される。
2D/3Dグラフの描画機能もある。グラフに使用できる変数はxおよびy。計算式に変数xのみが含まれている場合には2Dグラフ、xおよびyが含まれている場合には3Dグラフが作成される。グラフの作成方法は簡単。最初に式を入力し、次に2Dグラフの場合には、描画したいxの範囲とその範囲でのプロット数を、また3Dグラフの場合は、xおよびyの範囲とそのプロット数を指定すればよい。これで、指定された範囲のグラフが別ウィンドウに表示される。例えば「y=x^2」という2次曲線グラフを描画したければ、計算式に< x <^2と入力し、次に描画したい範囲(例えば−2〜2)を指定すれば、(-2<x<2)の範囲におけるy=x^2のグラフが作成される仕組み。3Dグラフではz=f(x,y)というグラフが作成される。
表示されたグラフは、ウィンドウ内のスライダーを操作して、リアルタイムで変化させることが可能。2Dグラフではグラフの描画範囲や拡大率を、3Dグラフの場合にはグラフを眺める角度を変えられる。3Dグラフでは、式の値(z軸の値)によってプロット点の色をグラデーション状に変化させることが可能。見やすくきれいなグラフを作成できるようになっている。