30年前に封印された魔王とドリルヘアーの少女とがパーティを組んで冒険をするドタバタRPG。全編ギャグ満載、ネタ満載、パロディ満載!個性豊かなキャラクタが多数登場し、奔放に活躍する
「ドリル魔王」は、勇者と魔王がパーティを組んで珍道中を繰り広げる、ギャグ満載のRPG。ゲームの主人公は、魔王城の城主で魔王の「レシア」。30年前、二人のお供を引き連れて魔王城に裏口から突っ込んできた勇者に倒され、封印されていた。封印の影響で、レシアの魔力はかなり弱体化。女顔だが、多分男性キャラ(?)。愛称はレッシーだ。
ヒロインとなるのは、自称勇者の「フレイ」。レシアを封印する際、うっかり自分も巻き込まれてしまい、魔王城で30年を過ごす。実年齢は43歳だが、封印されていた間の時間が止まっていたため、精神年齢と肉体年齢は13歳のままらしい。ドリルのような髪型をしている。
フレイのお供のひとりは、意思を持って動き出した伝説の聖剣「イノセント(通称イノ。いのっち)」。胸こそないものの、色っぽい美人の姿をしている。性格はちょっとアバウトで、ゲームマニア。お供のもうひとりは、闇の魔剣「エクス(通称えっちゃん)」。容姿端麗な男性の姿をしており、性格は几帳面。冷静にさらっと辛辣な突っ込みを入れたりもする。
二章からは、レシアの妹という設定の「アシュティア(通称ティア)」も登場。ほとんど何でもありの魔女っ娘で、食い意地が張っている。そのほかにも、個性的でエキセントリックなキャラクタが数多く登場し、ゲームを盛り上げる。
奔放過ぎるメンバーに振り回される、意外に常識人(?)の魔王・レシア
物語は、レシアが封印から目覚めたところからはじまる。目覚めると、城の中には部下がひとりもいない。しかも寝ている間に、右腕に爆弾入りの腕輪が、勇者たちの手によって付けられていた。腕輪はフレイから3キロ以上離れると爆発してしまう。フレイが死んでしまってもアウト。レシアは、フレイから離れることができないだけでなく、その命を守るために戦わなくてはならなくなった。
この最悪の状況から逃れるには、かつての部下「ライラ」の力が必要。しかし、レシアが封印されている間に何者かが城に侵入し、部下たちを洗脳した痕跡がある。部下たちを洗脳した黒幕の正体は? レシアはライラを見つけ出し、腕輪を外して、勇者一行から逃れることができるだろうか?
一方、勇者たち一行は「帰宅するまでが魔王退治だ」と、無事に自分たちの城まで帰ることを目指す。魔王と勇者──本来は敵であり、目的もまったく異なる者同士──の旅は、果たしてどのような結末を迎えるのだろうか?
ストーリーは章立て。一章では勇者たちと魔王の4人がパーティを組んで戦う。二章ではバラバラに飛ばされたメンバーそれぞれの物語が描かれる(もちろん、魔王と勇者は常に一緒に行動する)。
油断しているとたちまち全滅してしまうほど戦闘はシビア
ゲームシステムやゲームの進め方はオーソドックス。ただし、防具や武器の類をショップで買うことができず、道具で防御力を高めたり、攻撃力をアップしたりすることがほとんどできない。そのため、戦闘はかなりシビア。特に魔力がすごく、攻撃力が絶大で、頼りになるレシアが、体力があまりないため、戦闘中に死んでしまいやすいのが厄介だ。
フレイは逆に、体力がものすごくあり、回復系のスキルが得意。しかし、攻撃方法は相手を殴るだけ。少なくとも物語の前半ではあまり威力がない。イノは、攻撃力に関してはレシアの次に期待できるが、やはり体力に難がある。エクスは最もすばやく、体力もそこそこだが、攻撃力はほとんど期待できない──このように、パーティの構成は全体的に能力が偏っている。
そのため、戦闘ではアイテムの使い方が重要。アイテムには回復系のほか、味方の耐性などをアップさせるもの、敵単体にダメージを与えるもの、敵全体にダメージを与えるものなど、豊富に用意されている。アイテムを上手に使いながら、各キャラクタの短所となる体力や攻撃力の不足を補うことが戦闘でのポイントとなる。味方全体の能力をまとめて上げることのできる「スターダスト」は、ボスキャラ相手の戦いには惜しむことなく投入するとよい。