「一太郎」は、充実したレイアウト機能やデザイン機能などで定評のある“定番”日本語ワープロソフト。新バージョン「2010」では、Windows 7に対応したほか、多彩な飾り文字を作れる「POP文字作成」機能、タイトルや見出しに自動的に色や飾りを設定できる「オートブック」機能、関連ドキュメントを一括管理できる「シート」機能など、数多くの機能の追加・強化が図られた。25周年を記念して発売された限定の［25周年記念パック］には、特典のソフトなどが付属する。

「一太郎」では、文書を作成する際、状況に応じて「基本編集」「テキストエディタ」「アウトライン」「提出確認」の各編集モードを切り替えることが可能。「誤字・脱字」をはじめ、「論文・報告書」「公用文」「手紙」「英語スペル」と、用途や目的に合わせた校正機能も備え、“正しく美しい日本語文書”を効率的に作成できるようになっている。

「2010」で強化された「POP文字作成」機能は、サンプルから選択するだけで、文字に色や縁取り、影などをつけられるもの。（サンプルを使用せずに）ユーザが思い通りの設定で作成することも可能。新バージョンでは、ユーザ設定の文字色として「グラデーション」「ストライプ」が追加された。POP文字を背景画像に重ねたり、回転させたり、設定を保存して再利用したりといった操作も可能になった。

同じく強化された「オートブック」は、文書を自動的に解析し、レイアウトを整えてくれる機能。解析結果をもとにタイトルや目次に色や飾りを設定する「スタイルセット」では、色調を一括変更できる「カラースキーマ」が新たに搭載された。簡単なマウス操作だけで、文書全体の色調を好みのものに変えられるようになった。

「シート」は、表計算ソフトでおなじみの機能だが、「一太郎」では「一太郎」文書のほかに、「花子」「三四郎」、さらには「Microsoft Office」文書をシートに含めることが可能。「2010」では新たに、PDFファイルもシートに追加できるようになった。

DOSの時代には「一太郎」以外にもいくつもあった“国産”ワープロソフトだが、多くがその姿を消していった。それぞれは優れたソフトであったので、残念な気がする。「日本人が日本語を書くために作られたワープロがあまりない」という現在の状況は、不思議であり、また奇妙であるといわざるを得ない。

その中で、ただ生き残っているだけでなく、どんどん進歩している「一太郎」は、さすがだ。前回「2009」へのバージョンアップで大きく変化したため、「2010」での変更はさほど大きなものがないようにも感じられるかもしれないが、とにかく日本語の文書を作るのであれば、このソフトだ。もっと多くの人に使ってほしい。

• 特典1：「一太郎」の開発陣が総力を挙げて開発した3種類のアプリケーションを搭載
• 特典2：25周年記念起動スプラッシュ（「一太郎」初代から2009までの歴代「一太郎」の起動画面がランダムで表示されるもの）
• 特典3：抽選で10,000名様に「一太郎25周年記念切手シート」をプレゼント

ただ、発売当時から「一太郎」が多くの支持を得たのは、これらの機能がお客さま視点に立って考えられていたからだと思われます。エスケープメニューの画面位置にしても「ユーザが視線を移動させることなく操作できるように」という意図があって、メニューを画面下に表示させるなど、細かい配慮がされていました。初代「一太郎」に触れたことで、「常にお客さま視点に立ったものづくり」という当たり前のことを再認識する貴重な機会となりました。

パッケージのデザインは多くの方にご投票いただき、選ばせていただきました。さらに機能アップし、お客さまと一緒に作り上げた「一太郎2010［25周年記念パック］」をぜひともお試しください。