ハードディスクや外部メディアから削除したファイルを高い確率で復元できるデータ復旧ソフト。「ファイルサルベージ」は、誤って消去したファイルを復元したり、アクセス不能になったドライブ/ボリュームからファイルを取り出したりといったことを、簡単に行えるソフト。Macのハードディスクはもちろん、iPodやディスクイメージ、デジカメ、Boot Campで使用するWindowsボリュームなど、Macに接続可能なドライブやメディアのほとんどを復元対象にできる。対応するファイルタイプは100種類以上。新バージョン「7」になり、Mac OS X 10.6(Snow Leopard)に対応したほか、インタフェースが一新され、操作性がさらに向上した。
復元のための操作は簡単。(1)復元方法を選び、(2)対象のドライブ/ディスクを指定して、(3)必要に応じてファイル形式を選択すればよい。わずか3ステップで行える。復元・救出したファイルは、指定フォルダに保存される。復元対象のドライブ/ディスクにはデータの書き込みを行えないようになっており、保存先として必ず別のドライブ/ディスクを指定する必要がある。
利用できるファイルの復元方法は、
- ゴミ箱からも削除してしまったデータを復元する「復元」
- 「マウントできない」「エラーが出る」といったディスク上のデータを復元する「救出」
- 指定した形式のファイルをドライブ全体から探し出して復元する「上級者」
の3種類。「復元」「救出」では、全自動でファイルの一括検索・復元を実行できるほか、対象とするファイル形式を選択して実行することも可能。対象を絞ることで、作業の効率化を図れる。音声ファイル(MP3/AIFF/WAVなど)、画像ファイル(JPEG/TIFF/GIFなど)、Officeファイル(DOC/XLS/PPTなど)、動画ファイル(MOV/MPEG/ASF)で絞り込みを行える。「上級者」は、主にディスクの破損などでアクセス不能になったボリュームからファイルを救出するためのモード。全ドライブがスキャンされ、認識されたファイルの一覧から復元対象を選べるようになっている。復元対象の内容やファイル形式に合わせて「空き領域のみ」「埋め込みファイルの検索」「対応ファイルフォーマット」の各スキャンオプションを指定することが可能。「空き領域のみ」では、消去されたファイルが存在する「未使用」のデータブロックを対象に復元が行われる。「埋め込みファイル」は、Webのキャッシュ、メールの添付ファイルなどが復元対象に含まれる。「対応ファイルフォーマット」では、「ファイルサルベージ」に登録されたファイル形式から、ユーザが選択して復元することが可能だ(複数選択可)。
スキャン結果の一覧では、画像ファイルなどをプレビューすることも可能。ファイル内容を確認した上で、復元を実行できる。スキャン結果を保存しておけば、あとで読み込んで、復元作業を再開することも可能だ。
対応するファイル形式は100種類以上。Word/Excel、Adobe Illustrator/Photoshopなどの主要アプリケーションの形式をはじめ、キヤノン、富士フイルム、オリンパス、コダック各社のデジカメRAWデータなどと多彩だ。ユーザが新たにファイル形式を追加することも可能。初期状態では非対応のファイル形式でも、同じ種類のファイルを10個以上登録することで、ファイル内容が解析され、対象のファイル形式に追加される。