前世で悪魔だった女子高生がかつての敵と協力しながら、現代にはびこる魔物を退治してゆく、物語重視のRPG。かつて敵だった男の口車に乗せられ、少女は魔物退治をすることに……
「闇の翼」は、全12話+αの物語で構成される、アドベンチャー要素を含むRPG。舞台は現代。物語は、とある学校で生徒たちが次々と行方不明になっている場面からはじまる。
主人公の「倉沢翼」は、自分のことを「俺」と呼ぶ、少々乱暴な性格の女子高生。ある日、翼は保健室で新任の養護教諭「東堂一輝」に出会い、「あのときは痛かったでしょう? なにせ背中に剣が突き刺さっていましたからね」という不可解な言葉を投げかけられる。と同時に、昔の記憶が甦る。その記憶は、かつて悪魔だった翼が「ホーリーナイト」だった東堂との戦いで相打ちとなり、死んでしまうというものだった。
すべてを思い出した翼は、前世で殺されたことに激怒し、悪魔の力で東堂を攻撃しようと試みるが、逆に自分の力のせいでダメージを受け、東堂に魔法で治療されるはめになる。翼は、治療を終えた東堂の口から、学校で異変が起こっていることを告げられる。何でも、悪魔や魔物が住む魔界とこの地上とが何らかの拍子に繋がって「魔道」が開いたため、魔物が地上へと出てきているというのだ。そのせいで生徒が何人か行方不明になっているという。
どうやら東堂は「悪魔ならば魔道を壊せるはず」と、翼を目覚めさせたらしい。前世は悪魔だった翼も、いまはただの人間。正義の味方気取りの東堂のことが気に入らない翼だったが、仕方なく彼と協力して魔道を塞ぐことにする……。
難易度は3段階から選べる親切設計
ゲームは、ストーリーを進展させるアドベンチャーパートと、ダンジョンで魔物と戦う戦闘パートとで構成される。ゲームを開始すると、まず主人公の名前(初期設定は倉沢翼)を決め、パラメータを各ステータスに振り分ける。ステータスはHP、MP、攻撃力、防御力、すばやさ、魔力の6種類。例えば、HPと攻撃力を重点的に高め、物理攻撃が得意なキャラクタにしても、またMPと魔力を上げて魔法攻撃型のキャラクタにしてもよい。
主人公のパラメータを振り分けたら、次は戦闘パートの難易度を設定する。難易度は「やさしい」「ふつう」「むずかしい」の3段階。RPGが苦手で、ストーリーを楽しみたい人は「やさしい」を、物語もバトルも堪能したい人は「ふつう」を、RPGのやり込み要素を期待する人は「むずかしい」を選べばよい。
アドベンチャーパートは、(基本的に)キャラクタたちの会話で進む。物語は全12話+αで構成され、プレイ時間は1話あたり20分〜40分程度。後半になるにつれ、ボリュームはアップする。ゲーム中では、主人公の倉沢翼や相方(?)の東堂一輝以外にも、個性的なキャラクタが多数登場する。コメディタッチのストーリーが中心だが、時にホロっとする場面も用意されている。
戦闘パートでは、ダンジョン内にいくつかのステージが用意されている。ステージごとに魔物と戦い、最後のステージでボスに挑む。戦闘はフロントビューバトルを採用。敵に遭遇すると、まずコマンドを「戦う」「自動」「逃走」「設定」から選択する。「設定」では、「自動」で攻撃する際の設定を行える。敵を攻撃する場合は「戦う」を選べば、さらに「戦う」「防御」「魔法」「道具」のコマンドが現れ、攻撃方法を選択できるようになる。敵を倒すと「魔石」が手に入る。魔石は、パーティキャラクタのステータスを強化できるアイテムとなっている。