ファイルの受け渡しや配布を安全に行いたいときに便利な暗号化・復号化ソフト。復号化ソフトを持たない相手のために、実行形式で暗号化ファイルを作成することも可能。「SecretX秘匿復号」は、ドラッグ&ドロップで簡単に操作できるファイル暗号化・復号化ソフト。暗号化用「SecretX(秘匿)」と復号化用「SecretX(復号)」の二つのプログラムからなり、インストールするとデスクトップにそれぞれのショートカットアイコンが作成される。256bitの共通鍵暗号方式が採用されている。
暗号化、復号化ともに操作は簡単。ファイルを暗号化するには「SecretX(秘匿)」を起動し、キーのタイプや保存先などのオプションを指定後、暗号化対象のファイルをメイン画面にドラッグ&ドロップすればよい。デスクトップのショートカットアイコンにドラッグ&ドロップした場合は、以前使用したオプション設定にもとづいて暗号化が行われる。
暗号化で利用できるオプションは「キー種別」「秘匿先」「秘匿ファイル」の各項目。「キー種別」では、パスワード入力かキーファイルを利用するかを選択する。キーファイルはあらかじめ作成しておく必要があるが、操作そのものはキーファイルに名前を付けて保存するだけでよい。パスワード入力を指定した場合は、ファイルのドラッグ&ドロップ直後にパスワードの入力が求められる(キーファイルを指定している場合は、キーファイルにもとづいて、直ちに処理が行われる)。
「秘匿先」では、作成された暗号化ファイルの保存先を選択する。「デスクトップ」「ファイルと同じ場所」「その他」から選択することが可能。「その他」を選んだ場合は、任意のドライブ/フォルダを指定できる。
「秘匿ファイル」では、ファイルを単に暗号化する(「秘匿ファイルのみ」)か、「SecretX(復号)プログラム付き」で復号するかを選択する。「SecretX(復号)プログラム付き」を選択した場合は、実行形式(.exe)のファイルが作成され、「SecretX(復号)」を持たない相手でも、キーさえ知っていれば復号できるようになる。また、アーカイブ用ライブラリ「UNLHA32.DLL」がインストールされている環境では、暗号化と同時にLHA形式での圧縮を行うことも可能だ。
「SecretX(復号)」で指定できるオプションは「キー」ファイルと「復号先」。パスワードで暗号化されたファイルをドラッグ&ドロップした場合は、プログラムが自動的に判別して入力用ダイアログボックスが表示されるため、キーファイルの選択などを行う必要はない。暗号化ファイルが実行形式の場合は、復号時にパスワードまたはキーファイルの指定と保存先の指定を行う。
「秘匿」「復号」ともに、複数ファイルの一括ドラッグ&ドロップに対応する。「秘匿」の場合は、複数のファイルをまとめてドロップすると、すべてのファイルがひとつのキーワードまたはキーファイルで暗号化される。「復号」の場合は、パスワードで暗号化された複数のファイルをドロップすると、それぞれについてパスワードの入力が求められる。暗号化は、コマンドライン(コマンドプロンプト画面)から実行することも可能。バッチファイルを利用すれば、多数のファイルを一括処理することもできる。