万能戦車を操り、世界征服を企む新国王の城に殴り込みをかけろ！

「蒸気活劇アドベンタム 体験版」は、蒸気で動く万能戦車を操って敵と戦う、痛快な横スクロール型アクションシューティングゲーム。万能戦車は、使用する武器の組み合わせを自由に選ぶことができるだけでなく、ジャンプをしたり、伏せをしたりといったことも可能。「ジャンプで空中移動しながら、敵の攻撃を避ける」など、一般的な戦車ゲームとは異なる、高いアクション性を楽しめる。

ゲームの舞台は、西暦1890年のヨーロッパの片隅、「ライポーン王国」という小さな国。小国ながらも科学技術が発達し、蒸気機関を世界一自在に操る国と呼ばれていたが、最近ではその高度な技術を利用して、巨大で強力な兵器を次々と生産していた。どうやら3年前の「電気精霊の反乱」で王位に就いた新国王が、世界征服の野望を抱いているらしい。その企みを知った王国一の金持ち「フラバル家」のおてんば娘「カシア・フラバル」は、友だちと作った蒸気鉄車「アドベンタム号」で城に殴り込みをかける……。

操作は、キーボードまたはコントローラで行う。【←】/【→】キーでアドベンタム号の方向転換および横方向への移動、【↑】キーで砲身を斜め上に向け、【↓】キーで車高を低くして、敵弾をかいくぐったりする（しゃがみ）。【Z】キーはショット。押し続けで連射することも可能。【X】キーはジャンプ。敵の攻撃や地雷などを飛んで避けたり、崖の上に飛び上がったりすることができる。しゃがんだ状態で【X】キーを押すと「ダッシュ」となり、アドベンタム号の全長よりも少し長い程度の距離を一気に移動することが可能だ。【C】キーは武器チェンジ。アドベンタム号が使用する武器を変更できる。

機関砲と2種類の武器を組み合わせて出撃しよう

アドベンタム号が使用できる武器は全部で5種類。ゲーム中で使用できるのはそのうち三つ。「機関砲」は固定で、残り二つの武器をプレイヤーが自由に組み合わせて使える（体験版では「火炎砲」を使用できない）。ユニークなのは、主人公たち5人のキャラクタと5種類の武器が1対1で完全に対応していること。武器を選ぶことでゲームに登場するキャラクタが決定され、その組み合わせによって会話シーンでの内容が変化するという、マルチシナリオシステムになっている。

ゲームの主人公は「カシア・フラバル」。フラバル家のひとり娘で、難しいことを考えるのは苦手だが、体力だけには無駄に自信がある。担当する武器は「機関砲」。弾は正面一直線にしか飛ばないが、連射が利いて威力もあり、使いやすい。

「マデレーン」は、ちょっと高飛車で背伸びをするところがある娘で、自称世界一の降霊術師。担当するのは、7方向に弾が発射される「散弾砲」。個々の弾の威力は弱めだが、広範囲を一度に攻撃することが可能で、ザコ敵が多い場面で使いやすい。

「ミレナ・ゼーマン」は、フラバル家に仕えるメイドでカシアの世話係。有能で何でもこなすが、弱点は体が非常に弱いこと。担当は「榴弾砲」。威力は抜群だが、射程距離が非常に短いため、有効に活用するには工夫が必要だ。

「メル」は、自動書記人形の中に入った電気の精霊。担当は「誘導砲」。数珠つなぎに発射される電光弾が、敵を自動追尾して攻撃する。弾の威力は弱いが、他の武器では狙いづらい位置にいる敵を攻撃したり、物陰に隠れながら攻撃したりすることができる。

「ハンナ・アマモリ」は、アドベンタム号を設計した天才発明家。担当は「火炎砲」。強力な炎を放射する武器だが、射程距離は短い。

状況に応じて、キャラクタ（武器）を切り替えながら戦おう

ゲームの目的は、万能戦車アドベンタム号を操り、行く手に立ち塞がる敵兵器を破壊しながら前進を続け、最後に待ち受けるボスキャラを倒すこと（体験版では全6ステージのうち、最初の2ステージをプレイできる）。攻略のポイントとなるのは、なんといってもキャラクタ（武器）の使い分けだ。武器のパワーアップアイテムやライフ回復アイテムは使用中のキャラクタに適用され、敵の攻撃を受けたときは、使用中のキャラクタがダメージを受ける。そのため「どのキャラクタを強化するか」「どのキャラクタを回復させるか」が重要になる。

耐久力（ライフゲージ）もキャラクタごとに大きな差がある。ライフゲージのサイズは、カシアとマデレーンがほぼ同じで、ミレナとメルはその半分程度。体力自慢のカシアは敵の攻撃が当たったときに受けるダメージが少なく、体の弱いミレナはたちまちゲージが減ってしまう。ダメージを受けるのは、そのときに使用中の武器のキャラクタのみ。通常は「機関砲（カシア）を多用し、状況に応じて他の武器を使う」といったプレイスタイルが有効だ。ダメージを受けてライフゲージが0になると、その武器は次のステージに進むまで使用できなくなる。ステージをクリアすると、ライフゲージが少し回復し、再び使用できるようになる。

万能戦車ならではの独特な操作感覚も楽しい。やや遅めの走行速度と破壊力抜群の砲撃が、いかにも戦車らしくて気持ちよい。それでいながら、現実の戦車には不可能なジャンプも得意。崖などをジャンプして登ったり、移動したりできるのはもちろん、敵の攻撃をジャンプして避けることも可能。それもただジャンプするだけでなく、空中で車体の向きを変えたり、若干移動して着地点を調節したりすることも可能だ。

マップの構造もおもしろい。基本的には右側が進行方向だが、マップによっては途中左に移動する場面もあり、ジャンプを利用して垂直方向に移動しなくてはいけないことがある。この自在さも「蒸気活劇アドベンタム」の魅力のひとつといってよい。

今回筆者がプレイしたのは「EASY」「NORMAL」だけだが、「NORMAL」でクリアすることで「HARD」、そしてさらに「SUPER HARD」の全部で4段階の難易度が用意されている。ステージ2のクリア後には、使用した3人のキャラクタによる会話シーンも楽しめる。

そのほか、一度でも到達したことのあるステージの中から好きなステージと難易度を選んで練習できる「プラクティスモード」やリプレイ機能もある。これらを使ってテクニックを発見し、腕を磨いて、ぜひ完全版のゲームにもチャレンジしてもらいたい。

開発中に苦労した点
「EASY」の難易度の調整です。普段ゲームをやらない上、ゲームパッドを持っていない方でも「EASY」は投げ出さない難易度にしたかったのです。

ユーザにお勧めする使い方
製品版「蒸気活劇アドベンタム」を購入する前の動作確認に使ってください。

今後のバージョンアップ予定
ありません。