システムファイルをデフラグすることも可能な高機能デフラグソフト。ドライブの詳細分析やスケジューリングによる自動実行など、多彩な機能を備える。「PowerX PerfectDisk」は、ハードディスク内のファイルの断片化を解消し、アクセス速度を向上させるためのソフト。独自のアルゴリズムによる高精度な最適化を行うことが可能。(Windows標準のデフラグ機能では対応していない)システムファイルなどのデフラグも行える。新バージョン「10 Pro」では、従来バージョンに比べてドライブ分析機能が強化されたほか、デフラグ速度の向上なども図られた。
処理速度向上の肝となるデフラグアルゴリズムには、独自の「SMARTPlacement」と呼ばれる技術が採用されている。Windows標準のデフラグのように、単に個々のファイルの断片化を解消するだけでなく、使用頻度を分析し、ディスクの最適な位置にファイルを再配置する。例えば、更新頻度の高いファイルは空き領域に隣接させるなどして、より高速にアクセスできるように配置する。ファイルが更新されることで新たに断片化が発生しても、距離的に近い位置となるため、断片化による性能低下を小さく抑えられる。
SMARTPlacementは、従来バージョンでも搭載されていたが、新バージョンでは、ファイルの更新・利用頻度の解析精度が向上し、より的確な再配置を行えるようになった。さらに、アルゴリズムの改善により、デフラグに要する時間が従来バージョンと比較して最大30%短縮された。
システムのアイドル時にデフラグを自動実行する「StealthPatrol」では、デフラグを自動実行する際のしきい値(CPU使用率やディスクI/O利用率など)を自動調整する機能が追加され、ユーザの手を煩わすことなく、最適なデフラグを実行できるようになった。しきい値はユーザが任意に設定することも可能だ。
(Windows標準のデフラグ機能では対応していない)ディレクトリやページファイル、ハイバネーションファイル、NTFSメタデータといったシステムファイルの最適化も行える。選択した任意のファイルのみを最適化することも可能。同時に複数のファイルの断片化を短時間で解消できる。さらに、ファイルだけではなく、空き領域自体が細切れになってしまう「空き領域の分散化」を解消することも可能だ。
デフラグの効果を測定するレポート機能も強力だ。「最適化履歴」機能では、「PerfectDisk」がインストールされた時点から現在に至るまで、最適化されたファイルの数や回復された空き領域の容量などがわかりやすく表示され、「どの程度の改善効果があったか」を確認できる。「空き領域レポート」機能では、「スペースエクスプローラ」表示により、ファイル容量の割当て状況や利用状況を円グラフで表示することが可能。ディスク容量の利用動向を確認し、効率的なディスクの利用計画を立てられる。
設定を対話形式で行える「初期設定ウィザード」機能も追加された。ノートやデスクトップといったパソコンのタイプ設定や、USB/FireWireなどの外付けドライブやフラッシュメモリのデフラグを実行するかどうか、デフラグスケジュールの作成などの設定をわかりやすく行える。豊富な機能を短時間で設定することが可能で、はじめて使う人にとっては非常に便利だ。