テンポのよい戦闘と豊富なサブクエストが特徴のRPG。マルチエンディングで、五つの結末が用意されている。大陸の平和を背負ったひとりの青年の物語
「Fragile Knight」は、フィールドを移動したり、ダンジョンを探索したりしながらクエストをこなしてゆく、スタンダードな中編RPG。物語の舞台は、ぽっかりと空に浮かぶ浮遊大陸「パスティルナ」。主人公は、この大陸で唯一といわれている「ブレイダー」の青年「シーナヒル」。国家が統一されたばかりのパスティルナ大陸の治安が安定し、人々が平和に暮らすことができているのは、日々厄介事を解決するために駆けずり回っているシーナヒルのおかげだった。
ある日、森の魔物を退治して王都「クリスト」に帰還したシーナヒルは、国王から「サウスヴィレッジ」で暴れている盗賊の討伐を依頼される。早速、同僚の女剣士「レティセイ」とともに、サウスヴィレッジを訪れるが、サウスヴィレッジの村長によると、盗賊たちが1ヵ月前に突然現れ、金品や食料を要求してきた上に、村人が何人も殺され、村の宝「ルビー」が奪われてしまったという。事情を聞いた二人は、盗賊を倒すために南の砂漠の洞窟へと向かう。
途中、魔物たちと戦いながら、盗賊のアジトへ乗り込んだシーナヒルとレティセイは、なんとか盗賊の討伐に成功する。国王の依頼を達成して安堵するレティセイだったが、シーナヒルは、滅びたはずの「アーザラ王国」の紋章が、盗賊の服や鎧に付いていたことに疑問を抱いていた。アーザラ王は処刑されたが、15歳になる王子は捕まっておらず、いまだ逃亡を続けているからだ。その後、二人はサウスヴィレッジに留まって調査を行うが、結局、亡国勢力と盗賊との関係性はわからずじまい。国王はシーナヒルに亡国調査を依頼するが、それがこの浮遊大陸の運命の幕開けとなった。
主人公の攻撃スタイルに合ったスキルを習得することが攻略のカギ
戦闘は、ターン制のサイドビューバトル。ボス戦などの一部の戦闘を除き、ランダムエンカウント方式が採用されている。「Fragile Knight」では、戦闘をはじめる前に主人公のタイプを3種類から選べる。選択肢は「楽勝でした」「相手が鈍かったしね」「魔法がよく効いたよ」。
「楽勝でした」は攻撃型。高いHPと攻撃力、防御力で敵を圧倒する重量タイプで、高い攻撃能力を生かして、敵に斬り込むことができる。「相手が鈍かったしね」は速度型で、高い敏捷性で敵に先制ダメージを与えるタイプ。ほとんどの敵に先制できるため、状況によってさまざまな対応ができる。「魔法がよく効いたよ」は魔法型。高い精神力で強烈な魔法を使えるタイプで、回復役も削り役もできるのが特徴だ。
各キャラクタは、固有の「スキル」を持つ。特に主人公は、タイプによって得られるスキルの種類が異なる。攻撃型は、威力の高い攻撃タイプのものと、自分の能力を上げる2種類のスキルを覚える。速度型は、絶対先制のものや属性、異常ステータスを与える物理攻撃のスキル。魔法型が覚えるスキルは、MP消費が少ないものが多いようだ。スキルは、メニュー画面のスキル設定で装備しないと、戦闘で使うことができない。
スキルを習得するには「技能書」を装備して戦い、戦闘で得られるAPを決められた数だけ取得しなければならない。攻撃タイプのキャラクタに魔法を習得させても意味はなく、各タイプに合ったスキルを習得する必要がある。