地下50階にも及ぶダンジョンに挑戦するRPG。ゲームのコンセプトは「アイテム収集」「キャラクタの育成」「ボスとの戦い」。人はなぜダンジョンに潜るのか――そこにダンジョンがあるからだ
「神々の遺産」は、何の変哲もない小さな街を舞台にしたダンジョン探索型RPG。あるとき、街の遺跡に「神々の遺産」が眠っているという噂がまことしやかに流れ、一攫千金を夢見た冒険者たちが、たちまち街に大挙して押し寄せた。それぞれの思惑を胸に奈落の底を目指したが、誰も遺産にたどり着くことはできなかった。
主人公「シュナイダー」も、遺跡への挑戦を目論む冒険者のひとり。酒場で仲間を募り、パーティを組んで遺跡探索へと出発する。遺跡内を跋扈するモンスターを倒しながら、ダンジョンを潜っていった彼らは、途中でひとりの傷ついた女性に出会う。一度街に戻り、彼女の傷の治療をしていたシュナイダーたちは、その女性から「地下12階にある石碑の状態を見てきてほしい」と頼まれる。彼女の言う通り、12階まで潜ったシュナイダーは、そこで割れて返り血を浴びた石碑を目撃する。その様子を女性に伝えると、女性は自分が「女神」であることを明かし、事情を話しはじめた。
かつて天界では、天を二分する「神々の戦争」が繰り広げられた。魔界からも数多くの悪魔が召喚されたその戦争は、空を紅く染めたといわれる。あるとき、女神は魔界から来た「邪神」と戦うことになる。邪神に召喚された悪魔は、争う神たちを倒して、天界を乗っ取ろうと画策したのだ。神たちは、力を合わせてその邪神を打ち破り、封印することに成功。しかしその結果、眠りについた邪神は、力を増幅させてゆくことになる。
女神によると、遺跡の最深部に封印された太古の邪神を復活させようとしている者がいるとのこと。邪神は、封印された身でありながら、邪な心を持つ者の精神に干渉し、封印を解くように働きかける。そのため女神は冥府に降りて、再度封印を施すつもりだという。封印の鍵は「太陽の紋章」「月の紋章」「星の紋章」「ダナイデスの壺」そして「サングリアル(聖杯)」の五つ。シュナイダーは、遺跡のどこかに眠っているこれらの鍵を見つけてほしいと、女神から頼まれる。こうしてシュナイダーは、「神々の遺産」をめぐる陰謀に巻き込まれてゆく……。
1,000種類にも上るアイテムを手にダンジョンを駆けめぐれ
アイテムを手に入れたり、ボスを倒したりしながら、地下50階に広がるダンジョンを冒険するオーソドックスなダンジョン探索型RPGだが、探索型といっても、謎解きよりは戦闘が中心になる。地下50階まであるダンジョンを踏破し、あらゆる戦術を駆使して、80体を超える個性的なボスとのバトルを勝ち抜いてゆくことが目的だ。
戦闘では、ザコ敵を倒しながら、各階に1体以上必ず存在する「ボス」を倒してゆく。基本的にシンボルエンカウント形式で、敵に接触しない限りは戦闘を回避することができる。ただし、3フロアごとに強制的に通路を塞いでいる敵がいるため、これらの敵とは必ず戦う必要がある。
武器、防具、消耗品などのアイテムは総計で約1,000種類。各アイテムには、稀少性の度合いを表すと同時に、価値や性能の目安にもなる「レア度」が設定されている。レア度には10段階があり、10が最高。レア度10のアイテムは数えるほどしかない。ある程度までの性能のものは、街の店でも購入できるが、それ以上のものになると、遺跡を探索して探さなければならない。なかには一度クリアしたくらいでは手に入らないような貴重品も存在する。
アイテムは、街の店で購入するほかに、ボスを倒したり、赤い宝箱を開けたりすることで得られる。一定のレア度のカテゴリー内からランダムに武器・防具がもらえるようになっており、もらえるものは毎回変化する。赤い宝箱は一度しかアイテムがもらえないが、茶色の宝箱はマップを切り替えるたびに何度でも復活する。