Apple社の定めたガイドライン「Mac OS X Security Configuration Guide」に対応したセキュリティ環境を実現するためのソフト。簡単な操作で、システムの安定性と安全性を向上させることができる。「セキュリティードクター」は、Mac OS Xの標準設定に比べ、高いセキュリティレベルの環境を簡単な操作で実現できる設定支援ソフト。ネットワークや外部デバイスなどの制御(有効/無効化)設定、ログイン関連の設定、プリンタ/ファイルの共有設定などを個別に行うことも可能だ。
使い方は簡単。「カンタン設定」で、セキュリティレベルを2段階から選択(ボタンをクリック)するだけで、設定は完了する。
- Mac OS X標準の設定に比べて高いレベルの「標準レベルセキュリティ設定」
- Security Configuration Guideの推奨設定に準拠した、より高いレベルの「高レベルセキュリティ設定」(最低限のシステムサービスのみを有効とし、不要なサービスを無効化してセキュリティを高める)
システム環境や共有設定などを個別に設定することも可能。「警告メッセージの設定」「システム環境設定」「共有設定」「ハードウェアの利用制限」の各画面で個別設定を行えるようになっている。「警告メッセージの設定」では、例えば「このMacは『セキュリティードクター』により保護されています」など、ログイン時/ターミナル起動時に任意のテキストを表示させる設定などを行える。
「システム環境設定」で設定できる項目は多岐に渡る。
- Dockの設定:Dockを自動的に隠す、Dashboardの無効化
- ファイアウォール設定:通信の許可(すべて/必須サービスのみ)、ステルスモードの有効化、ファイアウォールのログ記録
- スクリーンセーバ設定:自動開始するまでの時間の指定、ホットコーナーによる自動開始の設定
- Bluetooth電源切り替えの無効化
- 省エネルギー設定:スリープの無効化、ネットワーク経由のスリープの無効化、停電後の自動再起動の無効化、ハードディスクのスリープの有効化
- ログイン時の表示設定:「名前」「パスワード」入力の要求、「再起動」「スリープ」「システム終了」各ボタン表示の無効化
- パスワードのヒント表示機能の無効化
- スピーチ設定:警告表示の無効化、アプリケーションからの注意告知の無効化、選択テキストの読み上げの無効化
- 日時・時刻設定:タイムサーバ(NTP)設定の無効化、時間帯(ゾーン)の設定
「共有設定」では、コンピュータ名/ローカルホスト名の変更、DVD/CD共有の無効化、リモートログイン(SSH)の無効化、リモートマネジメント(遠隔操作)の無効化などを設定できる(Mac OS X 10.4では非対応)。「ハードウェアの利用制限」では、Bluetooth、オーディオレコーディング、USBポート、FireWireポートを個別に無効化することが可能だ。
設定内容はプリセットファイルに保存し、あとから読み出して利用することが可能。元の状態への復元を行うリストア機能もあり、誤って設定した場合にも簡単に元に戻せる。