現代日本を舞台にした“庶民派”RPG。野良イヌと野良カラスを率いて世直しに乗り出す、ホームレスの少年「エイジ」の活躍を描く。ご近所のいざこざを解決! カリスマ(?)家出少年「エイジ」の冒険譚
「ぼくのすむまちVX 第3話」は、家出中の小学生「エイジ」を主人公にした短編RPG。エイジはもともと月影町三丁目に住んでいたが、夏休みがはじまった直後に母親とケンカをして、家を飛び出してしまう。ホームレスの集落がある川辺に住み着いたエイジは、妙なカリスマ性を発揮し、ホームレスたちの間の人気者となっていた。
ある日エイジは、ホームレス仲間のひとりから「最近小屋の中のモノがよくなくなる」という話を聞く。どうやら犯人は、月影町一丁目の南西に住む「ダンさん」らしい。ダンさんはいろいろなモノを持ち帰ってしまうことで有名で、ゴミであふれかえった自宅は、町の住人から「ゴミ屋敷」と呼ばれていた。仲間のホームレスや町の人たちが困っていることを知ったエイジは、ダンさんを説得するため、野良犬「ハウス」と野良カラス「クラウン」とともに、ゴミ屋敷へと足を運ぶ……。
携帯ゲーム作品「ぼくのすむまち」シリーズのパソコン移植作第3弾。「ぼくのすむまち」は、複数のエピソードで構成されているが、各話はそれぞれ完結しており、はじめてプレイする人でも、独立した物語として楽しめるようになっている。
戦闘は基本的に肉弾戦! 「技能」はHPを消費するので、使いすぎには注意を
舞台となる「月影町」は、ゴミ屋敷や教会がある「一丁目」、最近バケモノが発生して住人がピリピリしているという「二丁目」、そしてエイジの自宅がある「三丁目」の三つのエリアに分かれている。プレイヤーは主人公のエイジを操作して、各所で勃発している事件を解決してゆく。
最初に足を運ぶ場所は一丁目の「教会」。教会には、蘇生や毒の治療をしてくれる神父をはじめ、HPを全回復してくれるシスター、アドバイスをくれるあずかり所のおじさん、武器や回復アイテムを売ってくれる道具屋などがいる。また、左奥にある本棚では、ゲームの操作方法に加えて、各キャラクタが使用できる「技能」や「武器」などの詳細を確認できるようになっている。
戦闘はランダムエンカウント方式。バトルの相手は主に凶暴化した町の住人。なかには「インバーダー」のような謎の生物もいる。これらの敵に対し、プレイヤーは物理攻撃と技能攻撃を加えることができる。技能は、各キャラクタが固有に持つスキルのこと。一般的なRPGでは、スキルを発動する際に使用するSPやMPなどが設定されているが、「ぼくのすむまちVX 第3話」にはそうした概念はない。スキルを使用するとHPが消費されるので、よく考えながら使わないと、「気がついたらHPが尽きていた」ということもあり得る。
技能の中には、消費HPが0のスキルも存在する。クラウンの「ひとっとび!」は、記憶済みのワープポイントまで瞬間移動できるもの。戦闘で全滅しそうになったときなどに、一瞬で逃げ出せる、非常に有効な技だ。エイジの「天の光」は、味方全体のHPを35回復させられる。HPを消費せずに全体回復ができるスグれ技だが、戦闘時は敵まで回復させてしまうので、使いどころを間違えないようにしたい。