世を混乱に陥れた魔王を討伐してから数百年後、人間による迫害から逃れるために新たな国へと逃げ延びた魔術士たちの物語。「Magic Fighter」は、中世初頭に勃発した人類と魔王との戦い「魔王決戦」から、数百年後の世界を舞台に描かれたRPG。魔王討伐以来、長きにわたって友好な関係を築いていた「人間(非魔術士)」と「魔術士」。しかしある日、帝国が自国内の強化を図るために、人間と魔術士に無理やり優劣を与え、魔術士たちを迫害した「魔女狩り」が起こる。
魔女狩りのために、魔王討伐で結ばれていた絆は完全に二分されてしまう。多くの魔術士は殺されてしまうが、かろうじて逃げ延びた少数の魔術士たちは、海を越えて新たな大陸を発見し、魔術士のための国「リベラルド」を建国する。その際、帝国に発見されないよう数名で強力な結界を張り、外部の大陸との交流を完全に遮断した。こうして人間と魔術士は、別々の歴史を歩むことになる。
魔女狩りから20年後、魔術士たちは「リベラルド」で平穏な日々を過ごしていた。物語の主人公で新米魔術士の「フィーネ・アルマ」は、魔法の力を育成するため設立された「学院」に通う少女。フィーネには学院に入学する前の記憶がなく、自分が何歳かもはっきりとわかっていなかった。しかし、天真爛漫な性格のフィーネは、記憶喪失であることをさほど気にすることもなく、先輩の「ウインド」や同級生でライバルの「フレイ」とともに楽しい学院生活を送っていた。
ある日、フィーネは学院の理事長「アルザ」に呼び出され、「風の魔術士」になるために、風を司る神「シルフ」の恩恵を授かりに「風の神殿」へ赴く。しかし、そこで人工の魔法兵器「魔法体」に襲われてしまう。辛くも敵を倒し、風の魔術士になることができたが、他の神殿でも3人の魔術士が魔法体に襲われ、大けがを負ったという。フィーネはアルザの命を受け、魔法体についての調査を開始する。
「RPGツクール2003」で制作されたゲームだが、戦闘パートには独自のシステムを採用している。魔法はすべて、「炎」「冷」「地」「風」という4種類の属性から構成され、炎は冷気を抑え、冷気は大地を閉じ込め、大地は風を遮り、風は炎を吹き消す。プレイヤーは、この4属性の魔法を駆使して戦う。
攻撃するには、まず【Enter】キーを連打し、キャラクタ上部に表示されているムーブゲージをためる。ゲージが400までたまると、【←】キーを押すことで攻撃に移ることができる。攻撃の魔法はカーソルキーで決定される。【↑】は炎魔法、【→】が冷魔法、【↓】が地魔法、【←】が風魔法となり、1回の攻撃で3発の魔法を撃つことが可能。物語が進むにつれて、1回に撃てる魔法の回数が増える。撃てる数はムーブゲージによって変化するので、敵より速く【Enter】キーを連打して、迅速にゲージをためることがポイントになる。
魔法を組み合わせることで、必殺技を発動させることも可能。一番最初に覚える必殺技は「ウインドカッター」。風属性の必殺技で、【→】(冷)+【↑】(炎)+【←】(風)のコマンドで発動する。必殺技は各属性につきAランクからCランクまであり、Aランクの必殺技は、敵を一発で仕留めるほどの威力を持つ。ただし、消費MPも多大だ(必殺技には、一定条件をクリアすると使えるようになる「隠し技」も存在するようだ)。
敵の攻撃をガードをすることも可能。例えば、相手が「冷」攻撃を行ってきた際、「炎」で対抗すると、攻撃を打ち消すことができる。敵が冷属性の魔法体の場合、かなりの確率で「冷」を仕掛けてくるので、その場合は「炎」コマンドで対抗すればよい。相手の属性と行動パターンを読むことで、高確率で攻撃を回避できるようになる。