階層化した文書を簡単に作成できるWiki対応のアウトラインプロセッサ。本体とエディタとが分離しており、好みのエディタに差し替えて利用することもできる。「TreeProoF with Wiki」は、ツリー形式で構造化することで、テキスト文書を視覚的に管理できるようにしたアウトラインプロセッサ。テキストとタイトルから構成される「アイテム」単位で文書を作成・編集してゆく。正規表現での検索・置換も可能。Wiki記法に対応し、作成したWiki文書をレイアウトされた状態でプレビューできる。ローカル環境で個人用Wikiとしても使える。
ソフトは、文書構造をツリー型で示す「TreeProoF」と、テキストエディタの「TP-Note」からなる。それぞれ独立しており、エディタを「TP-Note」以外のものに差し替えて使うことも可能。はじめて文書を作成する際は、
- 「TreeProoF」で新規ファイルを開いて、ファイルにアイテムを追加
- 「TP-Note」でアイテムの内容(テキスト)を編集
- 「TreeProoF」でアイテムの削除・追加・移動、タイトル変更などにより、文書を構成
というのが基本的な流れだ。アイテムには、アイコンとタイトルを設定できる。アイコンはあらかじめ用意された4種類から選択・設定できるほか、ユーザの用意したものを利用することも可能。タイトルは「文書の本文1行目」を指定することもできる。ツリー上では、
- アイテム、子アイテムの作成
- アイテムの移動、コピー、削除
- タイトルおよびアイコンの変更
といった操作を行うことが可能。これらの操作は、コンテキスト(右クリック)メニューから行うこともできる。アイテムを一時的に待避しておける「アイテムボックス」もある。例えば「異なる親アイテムに属する複数のアイテムをまとめて移動する」といった操作を行える。「TP-Note」では、タブ切り替えにより、複数アイテムを同時に編集することが可能。画面は(タブ以外に)メニューやツールバーなどのない、非常にシンプルなデザイン。大きな特徴が、ネットワーク上で展開される文書編集システムWikiの記法に対応していることで、Wiki書式のハイパーテキスト文書を容易に作成できる。さらに、Wiki書式で作成した文書を整形された状態で閲覧できる「ダイレクトプレビュー」モードも備えている。プレビュー表示されたWiki文書を印刷することも可能だ。
文書整形機能は、基本的にWiki記法に従っている(一部独自形式あり)。文字列への修飾(ボールド/イタリックなど)や見出し(3段階)を設定でき、文書内に「コメント行」「箇条書き」「引用文」「用語解説文」「テーブル(表組)」を置くことができる。他のアイテムの文字列へのハイパーリンクを設定したり、外部ファイルやURLへのリンクを張ったりすることもできる。
さらに、文字検索やアイテム単位の印刷などの機能も備えている。正規表現による検索・置換も可能。検索結果の絞り込みも行える。
編集した文書は、独自形式(TPF)で保存できるほか、Wiki書式のHTMLファイルやHTMLヘルプファイルにエクスポートすることもできる。他のアウトラインプロセッサで作成した文書を、階層を保ったままインポート/エクスポートすることも可能だ(この場合、各行頭に置かれたピリオドの数によって、階層が判定される)。