「こぴっとこ」は、コピー元/コピー先のファイル/フォルダをプレーンテキストの設定ファイルに記述することで動作するバックアップソフト。任意時点で実行できるのはもちろん、指定時刻、指定間隔で繰り返し実行させることも可能。コピー元のタイムスタンプがコピー先より新しいファイルのみをコピーすることもできる。さらに、実行時にコピー先にフォルダを作成し、コピーされたアイテムを指定期間、保存することも可能。コピー前に指定のサービスを停止し、コピー終了後に再開させるオプションもある。

利用するには、あらかじめコピー元/コピー先のファイル/フォルダを、設定ファイル（CopyFile.txt）に記述しておく。例えば、

c:\c_folder\c_file.txt,d:\d_folder\

c:\c_folder\,d:\d_folder\

メイン画面では、参照する設定ファイルを指定できるほか、「時間指定」「保存期間」「コピー方法」「サービスの指定」の各オプションを指定できるようになっている。「時間指定」では、繰り返し実行や連続実行を指定できる。時刻指定、間隔指定のほか、文字通り「連続」実行させることも可能。パソコンのパフォーマンス調査に利用できる。

「保存期間」は、時刻指定、間隔指定での実行の際に、コピー先のファイルを一定期間保存するためのオプション。「常に上書き」のほか、「1週間」「2週間」「1ヶ月」が用意され、それぞれの期間、コピーされたファイルが保存される。指定されたコピー先のフォルダ内に、例えば200801290123456_cpytk（yyyymmddhhmmss_cpytk）というフォルダが作成され、そのフォルダにコピーされる仕組み。

「コピー方法」は、「保存期間」で「常に上書き」を指定した場合に「上書き」するか「タイムスタンプが新しい時のみ」コピーするかを選択できるもの。

ユニークなのが「サービスの指定」。「こぴっとこ」の実行前に「開始」状態にあるサービスを一時停止し、コピー終了後に再開させる。“サービス稼働中のデータベースファイルのコピー”なども行えるようになる。

「保存期間」を指定できるのも便利で、常駐させて深夜帯などに自動実行させれば、簡単に一定期間内の世代バックアップを取れるようになる。

配布アーカイブに同梱されているreadme.htmlには「ファイル,ファイル」を指定してリネームコピーできるような画像が掲載されているが、筆者の試した範囲ではリネームコピーはできなかった。また、テストした環境によっては、コピー後のファイル名が「ファイル名.拡張子ファイル名.拡張子」のように、元のファイル名が2回繰り返されたものになってしまうこともあった。

その後、「サーバ上で稼動中のDBファイルを、保存期間を指定して、バックアップを取れるように」というご要望があり、指定時刻が来たら、指定されたサービスを一時停止し、コピーが終了したらそのサービスを開始するという機能を盛り込み、現在に至っています。

開発中に苦労した点
ウイルス対策ソフトにウイルスと勘違いされないためと、OSのバージョンに左右されるのが嫌だったので、ファイルシステムオブジェクトを使わず、APIも使用しないように作ろうと思い、その点が結果として大変になってしまいました。

ユーザにお勧めする使い方
ファイルサーバ上に直接設置して、別ディスクにコピーできるようであれば、サーバ上で実行されるのが便利かと思います。ただ、現在のバージョンだと、ログオフしてしまうと、指定時刻に動作しないので、ログオフしないような設定で実行する必要があります。

今後のバージョンアップ予定
コピー部分のスピードアップと、可能であれば「サービス」として稼動できるようにできればと思っています。