王様におかしなプレゼントを買うよう誘導する、異色の“イタズラ”アドベンチャーゲーム。「激烈買い物作戰」は、王様にイタズラを仕掛けるという一風変わった内容のアドベンチャーゲーム。舞台は「素晴らしい神父様」が統治する「幸福町」。ある日、「バカ王」として名高い「レヒリン王」が、息子「カール」の誕生日プレゼントを求めに幸福町へとやって来た。レヒリン王は想像を絶する愚王で、家臣にすら「変なものを買ってはいけませんぞ」と釘を刺されるほどの頭の悪さだ。平和な日々に退屈していた神父は、この情報を得て、レヒリン王にイタズラを仕掛けることを決意する。
プレイヤーは、神父に任命された「仕掛け人」。王様を誘導して、できるだけ“変”なプレゼントを買うように仕掛けるのが使命だ。
ストーリーの中心となる王様は自動的に動き回る。障害物がなければ王様はどんどん前に進み、気になる店や建物に入って、気に入ったものを買って帰ってしまう。プレイヤーが介入しなければ、通常は4〜5分ほどで王様はもとの国に帰ってしまったり、当たり障りのない普通のプレゼントを買ってしまったりする。プレイヤーは、王様には見えない透明な「仕掛け人」となり、王様が進むルートを変更して数々のヘンテコなプレゼントを買わせてゆく。
例えば、町の入り口付近のメインストリートは、ゲームスタート時は岩でふさがれている。このままでは、王様は障害物を避けて横道に入ってしまう。しかし、プレイヤーが先回りして岩を壊してしまえば、王様はまっすぐにメインストリートに入る進路をとる。そのほかにも、看板を書き換え、王様の興味をひいて進行方向を変えてみたり、王様が方向に迷った場合に進む方向を決めたり、手に取りそうなものを壊しておいたりなど、プレイヤーができることは多い。手を尽くして、できるだけ「息子のプレゼント」に似つかわしくないものを買わせたい。
重要な要素のひとつになっているのが、王様の「感情」だ。王様には「普通」「怒り」「冷静」という三つの感情があり、感情の状態によって同じ状況でも異なった反応を示す。例えば、王様が「冷静」ならば、明らかにヘンテコなプレゼントは買わないが、「普通」の状態であれば、悪徳業者の商品も含め、比較的いろいろなものを購入する。また、「怒り」状態だと悪徳業者に戦いを挑んでしまう。そのほかにも、「冷静」な状態の方が、周りの状況を比較的よく見ているなど、感情によってエンディングが大幅に変わってくることが多い。
プレイヤーは、興奮剤または鎮静剤を使って、王様の感情をある程度コントロールできる。ゲーム開始時に、興奮剤か鎮静剤かのどちらかの薬を選択して、使えるようになっている。町中の樽などを探したり、購入したりすることで、薬を追加で手に入れることも可能だ。