怒涛のギャグが展開するファンタジーRPG。ゲーム後半にはシリアスなストーリーも楽しめる。「B.B.ライダー」は、怒涛のように繰り出されるギャグ満載のファンタジーRPG。物語は、大都市アークスを統治するゴース家の令嬢「ロウリィ」が、謎の軍隊に追われるシーンからはじまる。世界征服を目論む敵に追われたロウリィを、1200年前から呼び出された英雄が救う……というのが基本のストーリー。
一見、正統派のファンタジーRPGらしいシナリオだが、随所にギャグが織り込まれている。ロウリィに召喚された英雄「ニトス」は全裸で登場。その姿で森を徘徊し、呼び出したロウリィ本人にまで変態扱いされる。ロウリィは、高飛車でわがままなお嬢様。ニトスは過去に世界を救った英雄でありながら、元の世界に戻るために下僕として仕えることを誓わされ、ロウリィを助けて敵と戦うことになる。
ゲームでは、切れのよいギャグの数々が次々と繰り出される。世界の危機を救うヒーローとして召喚されたはずのニトスが、アルバイトを強いられたり、会話のたびに血まみれになるほどの強烈な突っ込みを浴びせられたり。ニトスも負けていない。ロウリィの意思に反して勝手に動き回ったり、時代錯誤な行動で無意識にセクハラをしたりと大忙し。ギャグと視覚効果でプレイヤーを抱腹絶倒させる。
ゲームの途中からは「フィールドマップ」で行き先を選択できるようになり、ロウリィの屋敷やダンジョンへも行けるようになる。ダンジョンは、ストーリーが進むとともに探検ポイントが増える。無視して先に進むこともできるが、ダンジョンを制覇してボスを倒せば、体力や攻撃力などのステータスを選んで強化できるようになっている。ダンジョンを無視すればするほど先の戦闘が不利になってしまう。
ロウリィの屋敷では、ロウリィや屋敷の使用人たちと会話ができる。公園や主人公のアルバイト先のパン屋などに行き、住民などの話を聞くことも可能。さまざまな情報を手に入れることができるだけでなく、特定のタイミングで情報を手に入れると「サブイベント」が発生することもある。例えば「泥棒」の情報を手に入れると、「泥棒」に関するイベントが発生する。無視をしても、もちろん話を進めることができるが、思わず笑ってしまうシナリオばかりなので、ぜひすべてのサブイベントを探し出してほしい。
戦闘は、ダンジョンの敵グラフィックと接触すると開始するシンボルエンカウント方式を採用。ターンごとに1回ずつ行動できる。主人公は「攻撃」「カード」「防御」「逃走」から行動を選べる。
戦闘時の特徴は大きく二つ。ひとつは、主人公には体力しか設定されておらず、MPなどのテクニカルポイントがないこと。その代わり体力回復アイテムや特殊攻撃などを「カード」から選べるようになっている。もうひとつは、画面右中に敵の次の行動が表示されること。プレイヤーは、敵が次に大きな攻撃を出す場合、「防御」でダメージを軽減したり、攻撃無効カードなどで攻撃自体を回避したりすることができる。一般的なRPGよりも戦略を立てやすく、先回りしてうまく行動する楽しみがある。