高い復旧率を誇る「ファイルサルベージ」の新バージョン。対象ファイルのタイプをユーザが追加できるようになった。「ファイルサルベージ 6」は、
- 誤操作やフォーマットで消去されたファイル
- ボリュームやメディアの破損でアクセス不能になったファイル
を復元できるソフト。復旧元のディスクに手を加えることなく、別のディスク/ボリュームに復旧する。新バージョン「6」では「カスタムファイルタイプ」機能を搭載。初期状態では対応していないファイルタイプを、ユーザが追加登録できるようになった。さらに、Webブラウザのキャッシュに含まれる画像データのような、他ファイルに埋め込まれたデータの抽出機能も追加された。対応するディスクは、MacOS Xのボリューム(PowerPC/Intel Mac)から、Linux/Windowsでフォーマットされたボリュームなどまで、さまざま。Boot CampでMac環境から使用するWindowsボリュームを復旧対象にできるほか、CD/DVDといった外部メディアやiPod内のハードディスクなど、Macにデバイスとして接続できるほとんどのメディアを対象にすることができる。
利用できる復旧モードは「復元」「救出」「上級者」の3種類。
- 復元:誤って削除されたファイルの復旧
- 救出:壊れたボリュームから一括してデータを復旧(ボリューム全体)
- 上級者:ボリュームを調査し、必要なファイルだけを復旧
「復元」モードでは、基本的に削除された全ファイルを一括して復元する。オプションでファイルタイプを指定して、対象ファイルを絞ることもできる。「救出」「上級者」では、ディスク損傷などのトラブルでアクセスできないボリュームを復旧対象にすることが可能。「救出」では、破損したボリュームから認識できるファイルを一括して復元する。「上級者」では、認識されたファイルの一覧リストから復元するファイルを選択できる。画像、音声、動画ファイルは、マルチメディアファイルのプレビュー機能で内容を確認することが可能だ。
復旧対象のファイルを限定することもできる。大きく画像(JPEG/TIFF/PNGなど)、音声(MP3/AIFF/WAV)、動画(MOV/WMV/ASFなど)、Microsoft Office文書ファイル(DOC/XLS/PPTなど)の4種類に分けられ、必要なものだけを指定して復旧できる。
「6」では新機能として、ファイルタイプの追加機能が搭載された。初期状態で対応していないファイルタイプを、ユーザ自身が追加できるようになった。追加方法は、同種のファイルをサンプルとして10個以上ウィンドウにドロップするだけ。ドロップしたファイルの内容が解析され、復旧対象に組み込まれる。特殊なアプリケーションや新しく登場したソフトのデータも復旧できるようになる。
「上級者」には、他のファイルに埋め込まれたファイルの復旧機能も追加された。例えば、
- Webブラウザのキャッシュに含まれる画像データ
- メールの添付ファイル
- ExcelやWordなどに張られたリンク画像や別ファイル
といったファイルやデータを救い出すことができる。そのほか、ファイルの内容やヘッダ情報(例えば、画像ファイルのExif情報や音楽ファイルのタグ情報)などを読み込み、ファイル名を自動的に判別しやすいものにする自動リネーム機能も備えている。