被写体をカメラで撮影するのがテーマの異色ファンタジーRPG。撮影に成功した被写体により、ストーリーのエンディングが異なる。「Shutter Chance3/2」は、オバケと人間の住む不思議な世界が舞台のファンタジーRPG。ただし、一般的なRPGのようにモンスターを倒すことはしない。主人公の目的は「被写体を撮影する」ことだ。
この世界ではオバケは森に住み、森を守っている。主人公は、オバケの一人であるトッカロピ。森に来た子どもが落としたカメラで、友人のアキピロを撮影するのを日課としていたが、毎回同じモデルばかりを撮影するのにも飽きていた。
そんなときにアキピロが教えてくれたのが、人間世界の「シャッタラー」。依頼された被写体を撮影する職業だ。シャッタラーを目指すため、トッカロピは人間に変身して、近くの町でシャッタラーの店を開くことにする。
主人公の目的は、シャッタラーとして依頼された撮影をこなすこと。主人公は【X】キーで人間とオバケの姿を入れ替えることができる。オバケになると、主人公の正面にライトアップされたエリアが現れる。エリアに被写体を入れて【Z】キーを押せば撮影完了。ゲーム開始直後は開店したばかりなので、当然ながら客が来ない。そのため、町の被写体を撮影し、写真を店頭に飾って客集めをすることになる。撮影可能なのは一部の植物や動物。ライトを当ててモノの中央が青く光ったら、それが撮影可能な被写体。写真が一定以上集まると、町の人々から撮影の依頼が飛び込むようになる。
ゲームの特徴は、被写体によって撮影方法を工夫しなければならないこと。被写体の中には特殊な方法でしか現れないものや、普通に撮影しようとすると逃げてしまうものなどもある。これらの被写体の特徴に合わせて、撮影方法を模索しなければならい。依頼によっては「一定時間内に動く被写体を4方向から撮影する」といったアクション要素の強いものもある。さらに、ドアをノックして被写体を呼び出したり、被写体を誘導して撮影したりといった、頭を使って撮影を成功させる依頼も多い。
ストーリー展開も特徴のひとつだ。主人公がシャッタラーとして住む町は、数年前に災害で大きな被害を受けている。それに関連して、町では森を開発するという動きも出てくる。主人公は、オバケの使命である「森を守る」行為を、カメラを通して実行する。エンディングは数種類あり、ハッピーエンドをつかむには特定の依頼をこなす必要がある。
依頼内容は、過去に撮影した写真の枚数や、それまでに成功した依頼のポイント数などの条件で変わってくる。多くの依頼をこなすには、住民たちから情報を集め、町の隅々を調べて被写体を探し出す必要がある。
撮影で注意が必要なのが、「フィルム」の存在。一度撮影をすると、失敗したとしても1本のフィルムを消費してしまう。フィルムは雑貨屋で1本10ジノ、11本100ジノで購入できる。お金がない状態でフィルムが足りなくなった場合は、病院の2階にいる「おじいさん」と数当てゲームをして、勝利することでフィルムをもらうこともできる。このゲームは「おじいさんが考えている3桁の数字を当てる」というルール。早く当てた分だけ多くのフィルムをもらえる。また、ある条件をクリアすることで、酒場や雑貨屋でアルバイトできるようになる。アルバイトは雑貨屋での弁当運びのほか、酒場でのカクテル作りなど多種多様だ。
お金がたまった場合は、雑貨屋でゲームを有利に進められるアイテムを購入することも可能。アイテムには、通常よりも遠い被写体が撮影できる「ストレートカメラ」や、移動速度が上がる「ダッシュシューズ」など、さまざまなものが用意されている。