死んだはずの「魔王」の心を持つ少年が、自分の中に宿った魔王を倒すために旅をするRPG。「AFTER LEGEND」は、ファンタジー要素を含む中編RPG。舞台は、世界征服を企む邪悪な魔王が存在していた世界。魔王の出現により、世界には人間を襲う魔物が多数存在していた。そんな魔王を「勇者」が倒した直後から物語がはじまる。
主人公は、平和で小さな村に住む、優しい性格の少年「マース」。外出先で魔王が死んだことを報せる号外新聞を読んだマースは、喜びつつ帰路につく。家に帰ったマースを待っていたのは、動揺する母親と謎の占い師「ジェイネ」だった。ジェイネによれば、今回倒されたのは魔王の身体だけであり、魔王の精神は別の「器」に入って数ヵ月後には器を乗っ取ることで身体も復活するという。さらに、魔王の「器」に選ばれたのはマースだと断言する。
魔王復活を阻止する方法は二つ。ひとつは魔王がマースの身体を支配する前にマースを殺すこと。もうひとつは、呪いを解くという伝説がある「月の鏡」というアイテムを見つけること。こうしてマースは月の鏡を見つけるため、謎の占い師ジェイネと、偶然マースを助けてくれた旅人ライキとともに旅に出る。
「AFTER LEGEND」の見どころは、なんといってもシナリオ。ゲームのスタート時にはすでに魔王が滅ぼされており、主人公自身が魔王を宿しているという意外性のある設定もポイントといえる。
仲間として活躍するメンバーも個性的で、魔王の分身として存在しながら、素直で純粋、そして誰よりも優しい主人公、謎の過去を持つ不思議な占い師、無口で冷たい印象ながら、実は押しに弱い剣士などが登場する。また、ジェイネの正体や、本人も知らないライキの過去など、キャラのさまざまな因縁も明かされていく。魔王討伐だけでなく、こうしたキャラたちのストーリーも、物語を進めてゆく上での楽しみのひとつだ。
基本的にはひとつのストーリーを追う形式を採用しているものの、プレイヤーの行動次第でエンディングが二つに分岐する。エンディングは通常の「ノーマルエンド」と、ある条件をクリアした場合のみ見ることが可能な「グッドエンド」がある。
さまざまなサブイベントも用意されている。ストーリーを追うだけでなく、寄り道をする楽しみも盛りだくさんだ。例えば、とある町ではカジノで遊ぶことが可能。スロットや、サイコロの半丁を当てるミニゲームを楽しめる。敵を倒していく闘技場イベントや、特定のアイテムを次々と別のアイテムに交換していく「わらしべ長者」的なイベントも用意されている。
そのほか、代役として劇に参加するイベントや、とあるタイミングでライキの日記を読んで本音を知ることができる連続型のイベントなど、キャラたちの一面を知ることが可能な、さまざまなイベントを楽しめる。クリアしなくてもゲームのエンディングを迎えられる隠しダンジョンなどもある。
ノーヒントでサブイベントをすべてクリアするのは難しいが、ゲーム終了後は「オマケイベント」が発生。このとき各キャラに話しかけることで、イベントを発生させるためのヒントをもらうことができる。