良家の少女が両親の敵を討つため、幼なじみの少年と旅に出る冒険物語。謎に満ちた12のエピソードで構成されている。「光の射す場所」は、シリアスなシナリオ展開が特徴のファンタジーRPG。もともと、12あるエピソードが連載形式で1章ずつ配信されていたものだが、ダウンロードできるアーカイブにはすべてのエピソードが含まれている。エピソードを個別にダウンロードする必要はなく、プロローグからエンディングまで一気にプレイすることができる。
舞台は、剣と魔法が存在するオーソドックスなファンタジー世界。ただし、人の影から生まれ、その影の主を食らうモンスター「影食い」が存在している。主役は、とある名家の娘「プレザ」。ある日、プレザと仲のよい異母姉が突然行方をくらませる。その直後、プレザの一家が「翼の生えた影食い」に襲われ、影食いによってプレザの両親は殺されてしまう……。
一度に家族をすべて失ったプレザは、殺された両親の敵にあたる「翼の生えた影食い」と、理由もわからず失踪した姉を探すことを決意。こうしてプレザは、彼女の師範の息子であり、幼なじみでもある「グラーノ」とともに旅立つことになる。
なんといっても一番の魅力はストーリーだ。「人の影から生まれる」という影食いがなぜ存在するのか? 姉が失踪してしまった原因と失踪先は? 行く先々で遭遇する「翼の生えた影食い」の正体とは? ……ほかにも、とにかくさまざまな謎が用意されている。
登場人物たちももちろん魅力的だ。プレザは名家の生まれのためか、少々高飛車。両親のために命の危険もある旅に出るほどの勇気を持ち、気になるアイテムを片っ端から購入して旅費を使い果たす無茶な一面も持ち合わせている。プレザを補佐するグラーノは、自身も影食いによって親を亡くした過去を持つ。プレザを守るために旅に同行するも、いつもプレザの行動に振り回されている。そのほか、過去に縛られる「影食い討伐隊」傭兵のロッソ、プレザに恨みを持つドジな盗賊二人組、子どもだけで楽しく逞しく暮らす市民など、たくさんのキャラが物語を盛り上げてくれる。
冒険は、エピソードごとに町などで情報を集め、ダンジョンを制覇し、その章のイベントを見るという流れで進む。戦闘はオーソドックスなターン制を採用。エピソードの全イベントが終わると、自動的に次のエピソードがスタートする。
特徴的なのが「キーワードボーナス」システム。キーワードボーナスとは、特定のアドバイスやストーリーの謎に迫るヒントなど、重要な情報を見つけるとポイントが入手できるというもの。情報は、住民などから聞き出したり、特定の場所で見つけたりすることになる。ボーナス扱いとなる情報は、通常の文章と色が異なるのですぐにわかるはずだ。
「キーワードボーナス」のポイントに応じて、経験値やお金、スキル、装備品など、さまざまな特典を手に入れることができる。町を歩き回り情報を集めることでも楽しみが広がるシステムとなっている。
そのほか、ダンジョンで「木の実」や「薪」を探して拾うといったミニゲーム風のイベントが起きることもあり、プレイヤーが飽きないよう工夫されている。