表示される数字を繰り返し加算してゆくことにより、暗算力を鍛えるソフト。「脳を鍛えろ!瞬算トレーニング!」は、高速で表示される1〜2桁の数字を次々と加算してゆく暗算ソフト。暗算能力はもちろん、瞬時に計算を行う能力を高めることができる。問題を解けば解くほどランクが上がって難しい問題に挑戦できるなど、継続して学習できる要素が詰め込まれている。
メインメニューから「トレーニング」を選ぶと、問題のレベルを選択する画面に移る。問題レベルは全部で七つ用意されており、初期状態では下位レベルにあたる「小学生(Lv.1)」「中学生(Lv.2)」「高校生(Lv.3)」の三つだけを選択できる。正解を重ねると「経験値」がたまり、値が一定量を超えると上級レベルが解放される仕組みだ。
問題の出題方法はシンプル。数字がテンポよく瞬間的に表示されてゆき、レベルごとに決められた個数分表示されると、解答入力待ちになる。入力待ちの状態で制限時間は設定されていないので、間違えてもじっくり計算し直すことができる。解答を入力するとその場で正解/不正解の判定が行われる。これを1セットとして、レベルにかかわらず5セット分が続けて出題される。
Lv.1〜3では1桁の数字しか出題されない。高レベルでは出題スピードが速い(Lv.3では秒間2回!)が、繰り上がりの計算で詰まらなければ問題なく解けるはずだ。ただし、難易度は意外と高く、筆者のように脳が凝り固まっていると、繰り上がりの計算が出た瞬間に思考がストップするという事態に陥ることもしばしばある。恥ずかしながら、筆者のアタマではLv.3がギリギリ限界のラインのようだ。
救済措置というわけではないのだろうが、上級レベルの解放は「経験値」によって決まるため、Lv.1の問題を続けて解いていたとしても、いつかは全レベルが解放される。どうしても先に進めないと思ったら、苦戦しているレベルのひとつ上にあたるレベルを解放し、問題をひたすら眺めることをお勧めする。そうするとアタマが難しい問題に慣れてきて、いつしか苦戦していたはずのレベルに対応しやすくなるハズだ。
ちなみに、最高難度にあたる「宇宙人(Lv.7)」は、もはや手のつけようがないほどの難易度となっている(説明によれば、あるテレビ番組で天才小学生が挑戦していた暗算スピードをもとにしているとのこと)。ソロバン段位などの暗算スキルを所持している人でないと、否、所持していても「正直厳しいのでは」と思える難易度に仕上がっている。自信のある方にはぜひ挑戦していただきたい。
解答結果は自動的に蓄積され、「スコア」画面で閲覧することが可能。レベルごとの正解数/正解率、全レベル合計の正解数/正解率、経験値などの情報がまとめて表示される。すべての情報が一画面内にしっかりとまとめられており、視認性が高い点は好感が持てる。
「おまけ」モードも用意されている。おまけでは「サウンドテスト」と「データのリセット」が行える。「サウンドテスト」では、全7ステージのBGMを視聴できる。「データのリセット」はその名の通り、スコアの情報をすべて消すというもの。(筆者が確認できた範囲では)経験値やスコアによって「おまけ」の項目が増えるということはなさそうだ。(なまじ「おまけ」という名の画面があるだけに)正解率や経験値によって何らかのおまけ(ご褒美)が得られるようになると、向上心を高められてよいのではないかと感じた。
(田中 剛健)