ソフトを開発しようと思った動機・背景
ブラウザのプラグインとして動作するタイプのRSSリーダとして開発していた「RSSバー」の後継ソフトとして「RSSクリップ」を開発しました。「RSSバー」は、お気に入りに登録する感覚でRSSを登録し、RSS単位で記事を閲覧することができます。しかし、RSSが普及したのにともない、「RSSバー」のようなソフトでは必要な情報を正しく取得できていないのではないかと感じ、コンセプトを変えた新しいRSSリーダを作ることにしました。
コンセプトを変えた理由は、
- 多くのサイトやblogから情報が配信されると不要な情報が入ってくること
- 本当に好きなサイトはお気に入りに登録されていて、RSSの情報を見なくても毎日チェックしていること
の二つです。「RSSクリップ」は、登録したたくさんのRSSから自分が興味ある記事を抽出するというクリッピング的な発想から作ったものです。また、RSS以外の情報も取り込めるように、解析モジュールをプラグインで追加できるようになっています。デフォルトでは「mixi」用や「2ちゃんねる」用のプラグインを添付しているので、RSSで取得したデータと同じように「mixi」や「2ちゃんねる」の情報を閲覧することができます。開発中に苦労した点
「RSSバー」は、Internet Explorer、Sleipnir、Lunascape、unDonutで動作しますが、ブラウザ別にモジュールが異なるので、機能追加や修正に時間がかかる上、同じレベルで機能を追加していくのが大変でした。
「RSSクリップ」では、基本的なコア機能はひとつのモジュールで実装し、対応するブラウザのインタフェースに合わせたアダプタを用意することで、開発負荷を減らすことにしました。また、ブラウザに組み込まずに単体のアプリケーションとしても起動することができます。これまで何度かバージョンアップを行いましたが、ブラウザのインタフェース部分はほとんど修正することなく、コア部分の機能追加に専念できるようになりました。
ユーザにお勧めする使い方
「RSSクリップ」は、RSS単位で記事を閲覧することは想定していませんが、登録したRSSから興味あるものを抽出する使い方を想定しています。記事は時系列に表示され、好みによってフィルタリングすることができます。AND/OR、正規表現によるフィルタ機能があり、集めた記事の中から興味があるものだけを抽出できるようになっています。配信元は意識せず、自分が興味があるキーワードでたくさんある情報の中から必要な記事だけを閲覧することができます。
「RSSクリップ」は、単体での起動や各種ブラウザから利用できますが、登録したRSSや取得したデータはすべて同じものを共有しています。複数のブラウザを使い分けていたり、単体で使っていたりしても、同じ情報が利用できます。
今後のバージョンアップ予定
当初予定していた機能はほぼ実装済みですが、利用者の要望や操作性を向上するための機能追加を行ってゆく予定です。
(Darksky)