複雑なシステムやストーリーをできるだけ省き、テンポよくプレイできるRPG。アイテム収集などの「やりこみ要素」も満載。「ルーランド」は、シンプルなシステムと操作性が特徴のファンタジーRPG。物語の舞台は平和な皇国「ファレイシア」。ところが、平和なはずのファレイシアにクーデターが勃発。クーデターの首謀者は、過去の戦争で利用されていた凶悪な兵器「冥王」を手に入れるために動き出していた。諸事情で自国軍を動かせないファレイシア皇帝は、義勇兵を募り、「冥王」復活の阻止を図る。
主人公は、ファレイシアのために戦う義勇兵のひとり。ファレイシア皇国の帝都「ターディバール」と、「冥王」が封印されている軍事施設「リミルガン」を行き来する──ただし、ストーリーなどのイベントシーンはゲームの冒頭で少し紹介されるだけ。その後は、地下施設「リミルガン」の最奥地を目指して進むことになる。ストーリー重視型のRPGのように、プレイ途中でイベントや演出が頻繁に挿入されることはなく、テンポよくゲームを進められる。戦闘方法やアイテムなどもシンプルだ。
移動できるエリアは、大きく分けて「リミルガン」「城」「街」の三つ。地下施設「リミルガン」は、何層にも分かれたダンジョンエリア。プレイヤーは、迷路のような施設を探検し、最奥地にあるといわれる「冥王」を探し出すことになる。
「城」では、皇帝に話しかけることでゲームをセーブすることが可能。これまでに集めたコレクトアイテムの確認なども行える。また、城から地続きの「街」では、住民と話して情報を得たり、体力回復アイテムを購入したりといったことができる。プレイヤーの能力を上げるための育成施設も用意されている。
「ルーランド」には、経験値やレベルの概念がなく、敵との戦闘に勝利しても強くならない。ステータスを高めるには、町でキルトス(お金)を払って「訓練」する必要がある。HPを強化する場合はダンベルの看板がかかった「訓練場」へ、攻撃力や防御力を強化するには剣の看板がある「武具屋」へ行けばよい。
育成に必要なキルトスは、戦闘での勝利やダンジョン内の宝箱から手に入れることができる。ダンジョン内で入手できる「トマト」などのアイテムを売ったり、ミニゲームでお金を増やしたりといった手段もある。キルトスがあれば、能力はユーザの好みで自由に強化できる。一般的なRPGと異なり、自分のペースでキャラを育成することが可能だ。
ダンジョン内での行動は「制限時間」が設定されており、時間は1分と非常に短い。プレイヤーは各階の探検を、できるだけすばやく行わなければならない。
制限時間以外にも、さまざまな「仕掛け」がある。代表的なものが「パネル」で、緑のパネルは「現在いる階層に出現する敵と何度でも戦える」装置。赤いパネルは「好きな階にワープできる」装置となっている。ただし、ワープできるのは、各階にある像を調べてスイッチを入れた階のみ。つまり、新しい階を訪れた場合は「像のスイッチを入れる作業」を1分以内に行う必要があるというわけだ。
パネル以外にも、特定のスイッチを調べないと動かない障害物や、一定量のキルトスを与えないと道をふさぐ障害物などが用意されている。
ダンジョンでは、敵と戦闘になることがある。エンカウント方式は、ランダムエンカウント(一定歩数歩くとランダムで遭遇)とシンボルエンカウント(敵オブジェクトに接触すると遭遇)の2種類。戦闘はターン制で、「ATTACK(攻撃)」「USE ITEM(アイテム使用)」「RUN AWAY(逃走)」の三つの行動を選択するシンプルなもの。戦闘に勝利すると一定のキルトスが手に入る。