「TabFolder」は、エクスプローラとはひと味違うユニークなインタフェースのファイル管理ソフト。「コピー」「削除」などの一般的なファイル管理操作や、ファイルの表示方式を（アイコン、一覧、詳細などに）切り替えられる点などはエクスプローラと同様だが、基本的なユーザインタフェースは大きく異なる。

• フォルダツリーを持たない（ファイルの一覧のみ表示）
• ファイル一覧はタブで切り替える
• 独自のドライブ選択方法が採用されている

ドライブ名は、常に表示されているわけではない。ドライブの選択は「ドライブ一覧」から行うという独自の方法。ドライブ一覧は、ウィンドウ下部のステータスバーをクリックすると表示される（すべてのタブを閉じることでもドライブ一覧が表示される）。

ウィンドウを2分割することも可能。分割方法は、左右か上下かを選択できる。分割したウィンドウを入れ替えたり、分割した画面間でファイルの移動やコピーを行ったりすることも可能だ。

アーカイブファイルをフォルダのように扱うこともできる。アーカイブファイルの作成（圧縮）や展開も可能だ。LHA/ZIP/CAB/7z/TAR/RAR形式に対応する（対応DLLが必要）。

よく利用するフォルダを「お気に入り」として登録できる機能もある。複数フォルダを「お気に入りグループ」として登録しておくと、まとめて一気に開けるようになる。

さらに、ファイル一覧の出力機能（TXT/CSV/HTMLに対応）、特定の文字を含むファイルだけを表示できる「フィルタ」機能、任意のタブを閉じないようにできる「ロック」機能、大文字・小文字へのファイル名変換機能などを備えている。

正直なところ最初はかなり困惑したが、階層構造に沿って移動するといった感覚で捉えられるようになって、だいぶ違和感が薄れたように思う。フォルダツリー上で見えているフォルダをダイレクトに選択するというイメージにこだわっていると、なじむまでに時間を要するかもしれない。

ダイレクトにフォルダを選択するという極めてGUI的な特徴を捨てて（？）、代わりに採用したのがタブ切り替え式であり、2分割できるウィンドウだ。これはつまり、ランダムにいろいろなフォルダを開いて回るよりも、使用するフォルダをある程度固定して、そこへのアクセスを効率化する方を選んだということではないだろうか。

お気に入りのフォルダをグループ単位で登録できるようになっているあたりも、そうした意識を感じさせる。普段使うフォルダがある程度決まっているのであれば、ツリービューを省いた分だけウィンドウの占有面積をコンパクトにできるメリットもある。

選択したフォルダをエクスプローラで開く機能もあるので、決して完全にエクスプローラと置き換えてしまうのが狙いというわけではなさそうだ。用途に応じてエクスプローラと適宜使い分けるタイプのソフトといっていいのではないかと思う。

開発に苦労した点
設定も本当は多くしたくはないのですが、カスタマイズ性を高めるため、仕方なく増やしてきました。その結果、自分で使わない設定なども出てくるので、デバッグに時間が掛かり大変でした。あとはWindows 95からXPまで対応にしたため、OSによる挙動の違いにも悩まされました。

ユーザにお勧めする使い方
画面がフォルダのウィンドウでいっぱいになってしまう人や、キー操作でもファイル操作がしたい人などに、気軽に使ってもらえればと思います。

今後のバージョンアップ予定
まだまだ発展途上で追加する機能も随分残っていますが、いまある機能の改善などもしながらバージョンアップさせていこうと思っています。