CPUを効果的に使うことで、高音質での再生を可能にしたサウンドプレイヤー。利用するのに複雑な設定は不要。誰でも簡単に高音質再生を楽しめる。「Frieve Audio」は、音楽データを高音質で再生できるサウンドプレイヤー。CPUの余剰性能を利用することで、ほかのプレイヤーよりも高音質で再生できる。対応する形式はWAV/MP3/WMVなど、DirectShowで再生可能なもの。高機能イコライザやリサンプラなども備えている。
ASIOドライバに対応し、導入することでさらに音質が上がる場合もある。ハイサンプリングレートのリサンプル/再生にも対応する。オーディオカードが対応していれば、44.1kHz(CDと同等のレート)を超えるデータも高音質で再生できる。
音楽データの読み込みは、データファイルのドラッグ&ドロップで行える。フォルダを指定して、まとめてプレイリストに読み込ませることも可能。ランダム再生やリピート再生も行える。指定したプレイリストを小音量でランダム再生する「BGM」機能もある。曲の再生/停止/一時停止、プレイリストの前後曲へのジャンプも可能。コンダクタパネルからでもショートカットキーからでも操作できる。
マスターボリュームの調整はもちろん、チャンネル間のボリューム差やディレイを補正することもできる。チャンネルの位相を逆にすることも可能。そのほかにも音楽データを補正する機能として、
- Hyper Sonic Creation
- イコライザ
- マトリクス
- コンボルバ
- リサンプリング
などが用意されている。「Hyper Sonic Creation」は、MP3圧縮などによってカットされた高域部分に擬似データを付加する機能。データを補完することで音に厚みが出るため、音質が改善される場合がある。
「イコライザ」では、周波数ごとのゲイン調節を行える。チャンネル単位で調整できる。画面のダブルクリックで、フィルタ特性をすばやく変更することも可能。設定した特性は保存でき、あとから読み込むこともできる。
「マトリクス」は、各チャンネルの音声を自由にミックスアウトできる機能。ミックス時のレベルを各ラインごとに細かく指定したり、位相を反転させたりできる。設定は保存することが可能で、パターンを使い分けることができる。
「コンボルバ」は、ソース音に(“空間の響き”を収録した)インパルス応答をかぶせる機能。例えば、電話越しの音を再現するインパルス応答を設定すれば、元の音が電話越しのようにこもって聞こえる。
「リサンプリング」は、音楽データのサンプリングレートを変更する機能。入力周波数ごとにレートのアップダウンを行える。リサンプリングフィルタでは、タップ長/遮断周波数/窓関数を指定できる。フィルタ係数はプロットデータで確認できる。
プラグインとして提供されているリバーブやイコライザ、ディストーションなどのエフェクトデータを読み込む機能もある。スタインバーグ社が開発したVirtual Studio Technology(VST)形式プラグインと、「Music Studio」シリーズ独自形式のAudio Effectプラグインを利用できる。
ASIOドライバを導入済みで、録音用マイクがあれば、「音響特性」を測定することも可能だ。