「舞暦 -Maica-」は、シンプルで見やすいデザインのカレンダー。月間/年間カレンダー、メモ欄からなり、テキスト書き出し、時限（タイマ）などの機能を備えている。メイン画面下部のタブで「月間カレンダー」「年間カレンダー」「メモ欄」をすばやく切り替えて使える。

「月間カレンダー」画面は、オーソドックスなスタイル。平日/土曜/日曜が黒/赤/青で色分け表示される（色は設定で変更することも可能）。記念日の編集/表示、各日付のメモ編集/表示などは、日付のコンテキスト（右クリック）メニューから行える仕組み。設定により、六曜表示のON/OFFや週頭曜日の日曜/月曜切り替えも行える。

複数日にまたがる予定を登録することも可能。月間カレンダーには、予定名と期間を示した矢印が表示され、複数日の予定だとひと目でわかるようになっている。

「年間カレンダー」画面には、12ヵ月分のカレンダーが一覧表示される。ワンクリックで前年/今年/翌年に移動できるほか、年を直接入力して移動することもできる。表示開始月は、1月/4月/任意の月の中から選択することが可能だ。

「メモ欄」には、メモを入力するためのスペースと、文字編集用のエディタが用意されている。メモ欄は独立したウィンドウで表示され、一般的なテキストエディタと同様に自由に編集を行える。テキスト検索機能もある。また、テキストの行頭に“＆×（×には任意の数字が入る）”と入力しておくと、その位置にジャンプできる機能もある。

「テキスト書き出し」は、1ヵ月分の予定データをまとめてファイル出力する機能。出力形式は、スペース区切りテキストまたはカンマ区切りCSVから選択できる。

「時限」は、指定時刻を通知してくれるタイマ機能。タイマは秒刻みでセットすることが可能。セットした時刻よりも前倒しでアラーム通知させることも可能。指定時刻になるとウィンドウがポップアップして、通知してくれる。

データのバックアップ/リストア機能も備えている。バックアップ先は2ヵ所まで指定できる。データの待避（バックアップ）、回復（リストア）はボタンクリックだけで簡単に行える。自動バックアップも可能。間隔を1/3/7/15/30日から選択・設定できる。自動バックアップを使わないようにすることも、もちろん可能だ。

「舞暦 -Maica-」には、日付ごとにスケジュールなどのテキストを書き込めるスペースが用意されている。ここに書き込まれるデータは、翌年、翌々年など、別の年の同日にも表示される仕組み。つまり、2005年8月1日に書いたものが、2006年8月1日にも表示されている（編集もできる）というわけだ。

筆者としては、このスペースを日記帳に近い感覚で使うことをお勧めする。当面は、毎日の日記をどんどん蓄積していけばよい。そうして、使いはじめてから1年後、2年後、3年後……となったときに、過去に書いた日記を読むことができる。「昨年の同じ日に自分が何をしていたかすぐわかる」というタイムスリップ気分が味わえるのは楽しい。

「時刻指定付きのスケジュール設定」は行えない。そのため、多忙なビジネスマンが行動予定を書き込むといった用途には向いていない。分刻みで行動する必要がある場合は、別のスケジューラの方が適しているだろう。

使う用途はやや限定されてしまうものの、カレンダーソフトとしての基本性能は非常に優れている。カレンダーソフトや日記ソフトをお探しの方にぜひ一度触れていただきたい。

ですので、スケジュールが経過したとき、ぜひ、その結果を書き込んでください。例えば、仕事の商談予定であれば、その商談結果を書き込み、草野球クラブの試合予定があれば、その試合結果を書き込みます。それにより、ユーザの歴史が「舞暦 -Maica-」に刻み込まれて、無意識に自分史が作成されます。これがスケジュールをメモとして書き込むことの一番のメリットです。

「舞暦 -Maica-」の開発方針
「舞暦 -Maica-」の開発で一番大切にしていることは、「使い勝手」と「データの安全性」です。「使い勝手」は、人それぞれ、感じ方は違うと思いますが、多くのユーザのご要望のおかげで、いまもシェイプアップが続けられています。「データの安全性」に関しては、種々のバックアップ機能を有しています。手動バックアップは2ヵ所のバックアップ先を記憶し、ワンクリックでバックアップできます。1〜30日の間隔で予定データを自動的に3世代バックアップする機能もあります。バージョンアップ時の上書きセットアップにも、3世代のバックアップをしております。つまり、何か突発的なコンピュータの故障があっても、可能な限りデータを復旧できるように心がけています。

「舞暦 -Maica-」の価値は、使いやすいスケジューラというものだけではないと考えています。「舞暦 -Maica-」の一番の価値は、「舞暦 -Maica-」が作成しているスケジュールのデータそのものです。長く使っていただけるほど、「舞暦 -Maica-」の価値が上がります。末永く「舞暦 -Maica-」を使っていただければ幸せです。