隠されたヒントやアイテムを駆使して、不思議な屋敷からの脱出を目指すアドベンチャーゲーム。「夢幻夜」は、純和風の探索型アドベンチャーゲーム。物語は、ある老人の昔話からはじまる。話を聞いていた主人公・栄助は、ふと気がつくと見知らぬ屋敷で目を覚ます。この屋敷はどこにあり、誰のものなのか。自分が屋敷に連れてこられた意味は? 謎の屋敷から脱出して自分の家に帰るため、栄助は屋敷の探索を開始する。
ゲームの特徴は、各所に用意された「謎」を解く楽しさ。栄助が探索する屋敷は広く、さまざまな部屋があるが、ほとんどの襖は謎の力のために開けることができない。襖を開くために必要となるのが、それぞれの襖に対応した色の「お札」だ。お札は部屋の中を探すだけで出てくるものもあるが、多くは各種の「仕掛け」を解読することで手に入る。
仕掛けを解くヒントは屋敷の各所に隠されている。そのため攻略の基本は、屋敷のさまざまな場所を「探索」すること。タンスや箱などのオブジェクトはもちろん、怪しい掛け軸や机の前など、さまざまな場所を選択して謎を解くヒントを入手しよう。
謎解きをメインに据えたゲームだけに、謎解きの難易度は少々高め。屋敷中を駆け回り、10近いヒントを見つけてはじめて解読できるような謎も存在する。また、一部の謎解きに欠かせないのがハサミや斧といった「アイテム」の存在。アイテムは、メニュー画面の「アイテム」から使用することができる。なかには「アイテム」を使って別のものを加工し、その結果できたアイテムを使うような謎も用意されている。
謎解きだけでなく、ストーリーも充実している。屋敷の各所に隠された日記や書物などから、屋敷主の正体や現在の状況が少しずつわかっていく構成になっている。さらに、ゲームが進むとともに、屋敷の中を動き回る謎の影や、不気味な火の玉、突然消える人影など、怪奇現象がたびたび発生し、怪談を楽しむときのようなドキドキ感を味わえる。
物語は基本的に一本道だが、ある条件を満たすとゲームオーバーになることも。また、わかりにくい場所にあるアイテムを手に入れると、通常では入れない「隠し部屋」にたどり着くことができる。隠し部屋を見つけると、通常エンディングでは知ることができなかった、あるキャラクタの正体がわかる別エンディングを見られる仕組みとなっている。