バレンタインのお返しを探しに出かけた少年のほのぼのRPG……のはずが、なぜか世界の命運をかけた戦いがはじまる!?「うるとらすい〜とりた〜んず・改!」は、ホワイトデーをモチーフにした短編RPG。同級生からチョコレートをプレゼントされた勇者見習いの主人公「カツキ」は、ホワイトデーに渡すお返しに、何をプレゼントするか悩んでいた。そこに現れたのがお嬢様の「ラオ」。ラオは、学校の近くにある「2000年前に封印された魔王」の城から、調査団が引き上げたことをカツキに告げる。そして、「誰もいない魔王の城に行き、残っている宝を探し出してホワイトデーのプレゼントにしてはどうか」と提案する。
ラオの提案を受け入れたカツキは、ラオや同級生とともに魔王の城に向かう。しかし、そこにはなぜか封印されたはずの魔王の配下たちが、主人公たちの行く手を邪魔し、魔王の復活を画策していた。
なぜ、魔王は復活するのか? 2000年前の魔王封印の真実とは?──主人公たちはさまざまな事実を突きつけられ、いつしか世界の命運をかけた戦いに巻き込まれてゆく。
ゲームは、主人公の学校からスタートする。最初に行くことができるのは、学校の「教室」とアイテムなどを購入できる「店」、そして回復が可能な「自宅」の各エリア。街から外に出ると、自動的に魔王のダンジョンへと移動する。ダンジョン内では、エリアを歩くとランダムに敵との戦闘がはじまるランダムエンカウント方式が採用されている。
敵と出遭った場合は「なぐりとばす」「戦略的後退」のいずれかを選択できる。「なぐりとばす」を選択すると戦闘開始。戦闘画面では、画面下にタイムゲージが表示され、ゲージが満タンになったキャラクタから行動を開始する。
一般的なアクティブタイムバトル形式の戦闘システムでは、誰かのタイムゲージが満タンになるまで、ゲージを見つめるだけの時間が長くてイライラすることもあるが、「うるとらすい〜とりた〜んず・改!」では「ハイスピードカウントバトル」が採用され、待ち時間はほとんどない。誰の行動ターンでもない場合は、タイムゲージが高速にたまるので、アクティブタイム形式ながらスピーディな戦闘を楽しめる。味方キャラクタの行動選択時は、タイムゲージは変化しないため、(すばやい展開ながら)味方の行動をジックリ考えられる。
戦闘では、武器を使った通常の「攻撃」のほか、「魔力」を消費して魔法や必殺技などを出せる「魔技」も利用できる。魔技は、敵を倒して経験値をため、レベルアップすることで覚えられる。キャラクタによって使える魔技は異なる。例えば、主人公のカツキはさまざまな剣の技を覚える。お嬢様のラオは、回復魔法や雷系の攻撃魔法、さらに味方の攻撃力やすばやさをアップする補助魔法などを覚えられる。
ゲーム内では最大3名までの仲間と冒険することが可能。最後の1名はプレイヤーが自由に選べる。仲間を選ぶには、ゲームスタート時の教室に行き、冒険について来てくれそうなキャラクタに声をかければよい。キャラクタによっては炎や氷、土など、特定の属性を持つ攻撃魔法を覚える。回復魔法に優れた者、攻撃力が高い者など、それぞれ特徴がある。
ダンジョン内では「ウィング」アイテムを使えば、いつでも学校があるフィールドに戻り、仲間を入れ替えられる。特定の属性に弱い敵もいるため、仲間の能力を活かした戦い方ができるようになっている。仲間を変更することで、ゲームの要所要所で発生するイベントのセリフなども異なってくる。仲間にできるのは少々暴力的な少女や、すべてを「素敵」のセリフで流してしまう天然系少女、ちょっと口が悪い学校教授など。個性的なキャラクタたちのやりとりもゲームの楽しみのひとつだ。