「Picture Viewer PV32」は、使いやすさが追求されたシンプルな画像ビューア。スペースキーまたは【BackSpace】キーを押すだけで、画像が順次切り替わって表示される。解像度の変更や回転・反転といった加工も可能。対応する画像形式はBMP/ICO/CUR/JPEG/PNG/DDS/EXR/TGAなど。Susie Plug-inに対応し、プラグインを導入すれば、対応形式を増やせる。

表示サイズの拡大・縮小は段階的に行える。大きな画像をウィンドウサイズに合わせて表示する自動スケーリングに対応し、元のサイズのまま表示する方法（何もしない）のいずれかを「デフォルト」として設定できる。それぞれの切り替えもメニューから簡単に行える。拡大・縮小時の補間アルゴリズムはニアレストネイバー（Nearest Neighbor）法またはバイリニア（Bi-Linear）法から選択できる。

表示中画像のサイズや形式などのファイル情報、デジカメの撮影情報（Exif情報）は、オーバーラップ表示やダイアログボックス表示をさせることが可能。その場で確認できる。画像を参照しながらファイルの削除や名前の変更、コピー、移動などのファイル操作も行える。

画像の簡易編集機能も備えている。解像度やキャンバスサイズの変更、90°単位での回転や上下・左右の反転、複数画像の結合や画像の分割、グレイスケール化やセピア化などを行える。（表示のみだが）明るさやコントラスト、カラーバランスなどを調整することも可能だ。

ちなみに画像の拡大と縮小はテンキーパッドの【＋】と【−】キーに割り当てられている。表示倍率については明確な記述がないが、最小は25％でそこから50％→75％→100％と段階的にアップし、最大1,600％まで拡大することが可能なようだ。なお、画像を開いたときには自動スケーリングによって33％などになることもある。かなり高倍率まで拡大してもジャギーは目立たず滑らかで、高画質と高レスポンスを実現しているところは、売り文句通りこのソフトの大きな魅力といえる。

デジカメユーザにとってはExif情報を見られるところも魅力のひとつだ。しかも表示項目は少ないながら、画像にオーバーラップして表示できるOSD機能と、詳細データを表示できるダイアログボックスの二つを使い分けられるのは便利。また、αチャンネルの表示やインポートができるので、高度な編集テクニックを駆使しているグラフィックデザイナーやアーティストのためのビューアとしても活躍しそうだ。

開発中に苦労した点
本ソフトウェアでは、「高速な動作」を最重視しています。新しい機能を追加するとソフトウェアの動作は重くなる傾向にあります。そこで我々は、「重くなった分はコードの高速化で補う」 ことにしました。結果、少なくとも前バージョンより遅くなることは避けることができました。

ユーザにお勧めする使い方
エクスプローラからの関連付けで起動するのがお勧めです。スペースキー/【BackSpace】キーで前後のファイルに手軽にアクセスできるのも、本ソフトウェアのよいところのひとつです。

今後のバージョンアップ予定
サムネイル表示、全画面表示など、別の形式のビューアとしての要望をいただいています。時期は未定ですが、「速度を落とさずに、異質な形」 として実装する予定ですので、今後にもご期待ください。